【名古屋】全3得点に絡んだ闘莉王が、あえて高いポジションを取った理由

2015年05月03日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

「背番号4」の働きが、記念すべき200勝目をもたらした。

対人や空中戦の強さを発揮するなど、闘莉王は本職の守備のタスクをこなしたうえで、高いポジションを取ってゴールへとつなげた。写真:J.LEAGUE PHOTOS

 ホーム通算200勝に王手がかかった9節の湘南戦で、名古屋は前半に2得点を奪って試合を有利に進めると、後半にさらに1点を加えて3-0で快勝した。試合後、視察に訪れた豊田章男新会長が選手たちを出迎えるなか、「会長、やったよ!!」と、大声で叫びながら抱擁を交わしたのが、田中マルクス闘莉王だった。

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 その表情はいつになく充実感に満ちていた。もちろん、各々の選手が果たした貢献も忘れてはいけないが、2得点を生んだカウンターの起点になっただけでなく、CKからダメ押しとなる3点目を決めた「背番号4」の働きが、記念すべき200勝目をもたらしたと言っても過言ではないだろう。
 
 湘南戦での闘莉王は、3バックの中央で対人や空中戦の強さを発揮しながらも、これまで以上に高いポジションを取る場面が目についた。これが"吉"と出たのは、35分の先制点の場面を見ても明らかだ。湘南の菊地俊介がドリブルで仕掛けてきた瞬間、後ろには下がらず前に出てインターセプト。ここから一気にカウンターへ転じ、田中輝希へボールを預けると、最後は永井のゴールへとつながった。
 
 あえて高いポジショニングをした理由について、闘莉王は次のように語っている。

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