「不満が残ります」パラグアイに7-0の大勝でも高倉監督が浮かない理由【なでしこジャパン】

2021年04月08日 サッカーダイジェスト編集部

「シュートを打ち込む意識がもっとあってもいいのかなと」

7-0の勝利に導いた高倉監督。しかし試合後には課題を挙げた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 なでしこジャパンこと日本女子代表は4月8日、パラグアイ代表との国際親善試合で7-0の勝利を収めた。

 試合は日本が常に攻め続ける一方的な展開。6分に南萌華のゴールで先制すると、26分に岩渕真奈の得点で、36分にはオウンゴールで加点し、前半のうちに3点のリードを広げる。後半にも菅澤優衣香、岩渕、籾木結花、田中美南が追加点を挙げ、終わってみれば7ゴールの大勝だった。

 それでも高倉麻子監督に満足する様子はない。

「自分たちが主導権を握ってゲームを運んでいる時間が長かったです。いろんなリズムを作るなかでゴール前まで迫るシーンは前半から多く作れていましたけど、なかなかゴールを割る数には、私自身不満が残ります。その決定力はこれからの課題かなと思います。

 守備に関しては、ずっとやり続けている、全員で連動して奪いどころを共有していくことは90分を通してできたのかなと。ただ、もっと上のレベルを目指していくことを考えれば、様々なエラーが出たので、その辺はまた選手と話をしながら、トレーニングで精度を上げていけたらと思います」
 
 高倉監督が最大の課題として挙げるのが、決定力だ。FIFAランク11位の日本からすれば、同48位のパラグアイは格下と言える。指揮官は「やはり時間によっては停滞したり、まったくテンポが上がらないシーンは多くあったので、自分たちからそのリズムを変えていく姿勢がもうちょっとあってもいいかな」と積極性を指摘した。

「シュートを打ち込む意識がもっとあってもいいのかなと思います。綺麗に崩してからシュートとか、そういったことが頭の中にあると、結局相手にも読まれるし、もっと常に貪欲にゴールを狙っていく姿勢は必要かなというのはあります。

 シンプルにゲームのなかで、トレーニングのなかでシュートを打ち込むのは足りていないなと日頃から感じている。そこは代表活動だけでは上がってこないと思うので、自チームに帰った時にどれだけ打ちこんでくるかだと思います」

 技術的な問題は一朝一夕では解決できないが、意識は変えられる。パナマ戦ではさらに果敢にゴールを目指す姿は見られるだろうか。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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