「狙いどおりという感じ」杉田妃和が明かす“神出鬼没”な動きの狙い

2021年04月08日 サッカーダイジェスト編集部

「いつもと違う工夫や受け方をしました」(杉田)

杉田はゴールこそ奪えなかったが、技術の高さを生かして攻撃にアクセントを加え続けた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト編集部)

[国際親善試合]日本女子代表7-0パラグアイ女子代表/4月8日(木)/ユアテックスタジアム仙台

 東京五輪を控えるなでしこジャパンがパラグアイ女子代表と対戦。日本は開始6分で先制すると、その後もゲームの主導権を握り続け、終わってみれば7ゴール。危なげなく勝利を挙げた。

 完勝したこの試合で、2ゴールの岩渕真奈や最前線で攻撃の起点になった菅澤優衣香はもちろん、左サイドハーフで先発した杉田妃和も素晴らしいパフォーマンスを見せた。

 得点こそなかったが、攻撃にアクセントを加え続けた杉田。また、運動量も豊富で素早いプレッシャーから相手のカウンターを阻止する働きも披露。そのなかで目立ったのはサイドではなく、中に絞ってパスを受けようとする動きだ。

「相手が前からはめてくる感じではなくて結構フリーで受けられる時間が多かったので、いつもと違う工夫や受け方をしました。サイドに引っ張るだけでなく、中で受けてフォワードが裏を取るための囮になるみたいなイメージです」
 
 また、サイドを"空ける"ことで左SBの鮫島彩の攻め上がるスペースができ、ふたりは好連係を築いていた。ただ、それもそのはず、杉田と鮫島は昨年までINAC神戸レオネッサでともにプレーしていたのだ。

「(鮫島とは)同じチームでプレーしていました。今日はサイドバックが高い位置を取ってサイドハーフが中でプレーする時間が長いんじゃないかと話していました。(連係は)狙いどおりという感じです」

 杉田が中に絞ることで相手のマークは曖昧になるだろうし、SBのオーバーラップも促せた。神出鬼没な動きでパラグアイを翻弄したと言ってもいいだろう。

 もっとも、先述したようにノーゴールは悔しい結果だ。本人も「得点力を上げていかなければいけない。そこはこれからの課題です」と満足はしていない。

 今年開催予定の東京五輪でも素晴らしいパフォーマンスで日本に貢献してくれるか。杉田の名前を覚えておいて損はないだろう。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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