まさに“お手上げ”状態。「状況を変える手段がない」アルゼンチン代表の敗北を、地元メディアは辛口評価!

2021年03月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

監督は “戦力不足”を嘆く

試合を終えてがっくりとうなだれるアルゼンチン代表チーム。 写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 U-24アルゼンチン代表は、3月26日に行なわれたU-24日本代表戦で1-0で勝利。しかし、3日後に行なわれた第2戦では0-3で敗れた。

 1勝1敗で遠征を終えた同チームを、アルゼンチン・メディア『TyC Sports』は「ライバルをかく乱するためのアイデアに欠けていた」と辛口で評した。

「前半はサッカーのだいご味があまり感じられない展開で、プレーの不正確さや、ボディコンタクトの激しさだけが目立った。フェルナンド・バティスタが率いるチームはボールを処理しようと努めたが、相手のゴールを乱すことはできず。むしろ日本は、両翼の鋭いプレーと、主力のひとりである久保建英のテクニックを中心に、得点を奪おうと団結していた」

 そして、「試合終了のホイッスルが鳴った後、ベンジャミン・ローラーザーが放った弱弱しいシュートが、アルゼンチンチームの唯一の具体的なチャンス。それ以上は何もなかった」とチクリ。ただ「先週の金曜の勝利とこの敗北で、代表チームは喜びの後に挫折を味わい、東の国のツアーを終えた。失望と実りのある親善試合だった」と綴っている。
 
 また、アルゼンチン紙『Diario HOY』は「若きアルゼンチンはオリンピック開催国に撃破された」と嘆きつつ報じている。

「先週の金曜日に東京で行なわれた親善試合から3日後、両チームは北九州で再会。しかし、試合内容は全く違っていた。サムライブルーは異なる姿をみせ、前半の終了間際にアルゼンチンが日本の優位性を揺るがし始めた瞬間、瀬古(歩夢)からのロングパスを林(大地)が決め、局面を変えられた」

 さらに、板倉に2点目を決められると「ノックアウトされたとしか言いようがない。いくつかの好機はあっても、状況をひっくり返す手段を見つけられなかった」と"お手上げ"状態であったとしている。

 同紙によれば、バティスタ監督は試合後、「コロナ禍の影響で招集できなかったメンバーがいた」と戦力不足を嘆いたという。一方で「日本に対して有効な手立てを講じることができなかったのは、主力がいくつか欠けたチームの"テスト"であってももの足りない」(『TyC Sports』)とも指摘されている。

 3か月後に金メダルを狙う南米の若き精鋭たちにとって、日本との2試合は様々な示唆に富んでいたといえそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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