長谷部誠は「フクロウのよう」? フランクフルトの教材ビデオに採用された、37歳MFの驚くべき能力とは

2021年03月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼は実にセンセーショナルな存在だよ」

37歳の長谷部誠。ブンデスでの今シーズンの総出場時間は1875分にのぼる。(C)Getty Images

 37歳ベテラン戦士のプレーは、どうやらドイツで"教材"となっているようだ。

 ブンデスリーガのフランクフルトでU-15チームの監督を務めるトーマス・ブロイヒ氏が、3月28日付けの現地紙『Frankfurter Rundschau』のインタビューに登場。トップチームでプレーする最年長プレーヤーの長谷部誠に言及した。

 ブロイヒ氏は現在39歳。2017年に現役を引退し、ドイツのテレビ局『ARD』で戦術アナリストを務めるほか、昨夏から同クラブのU-15チームのコーチに就任。インタビューで自らのルーツなどを語り、指導をするにあたり、参考している選手などを挙げている。

 そのうちのひとりに、長谷部の名が挙がった。インタビュアーから「アイントラハトの最年長マスターも印象に残っている?」と尋ねられると、「彼は実にセンセーショナルな存在だ」とコメントし、そのプレーを教材にしていると明かした。
 
「僕は、U-15チームの少年たちに、彼のビデオを見せているよ。長谷部は行動に移す前に位置関係を把握し、肩の向きを変えずに周囲を見回している。その様子が分かる映像をね。彼の察知能力は、いわば"フクロウ"のようだ。非常に高い頻度で周囲を360度スキャンしている。

 スピードやアグレッシブさではなくて、シンプルに相手がどこにいるのか、チームメイトがどこにいるのかを把握して、良いポジションをとっているんだ。そして、ボールが渡る次の味方、敵の位置をそれぞれ見極めたうえで最適なポジションを取っている。直接聞いてみたわけじゃないけれど、これらは頭の動きひとつで決まっている。彼自身も重視しているんだと思う」

 37歳になってもなお、ドイツ1部の最前線で戦い続けている長谷部。その長いキャリアを維持できている理由は、サッカーの技術や身体ケアはもちろん、頭の使い方も一流であるからだと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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