「日本が最初から最後まで支配した」ブラジル人記者が日韓戦を採点!「その資質を示した」とMOMに選出されたのは?

2021年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

最も低い評価がついたのは…

山根が先制点を挙げた場面でアシストした大迫らと喜び合う。 写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 3月25日、横浜の日産スタジアムで日本代表は韓国代表と対戦し、3-0で勝利。2011年以来の親善試合で、10年ぶりの白星を完封で手にした。

 この勝利を、ブラジル大手メディア『globo』の日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者は「アジアのサッカー界では宿命を背負っているライバル同士の一戦は、驚くほど激しく、競り合うものになることが多い。しかし、今日の試合はそうした"典型"からは程遠く、試合の最初から最後まで日本が支配していた」と伝えている。

「どちらのチームも、ベストな状態ではなかった。韓国の"欧州組"はふたりしかおらず、主役のソン・フンミンは不在。負傷者も多かった。一方、日本も中島翔哉は負傷し、柴崎岳、長友佑都、酒井宏樹はクラブに残った。久保建英や堂安律はU-24代表に行き(冨安健洋は除く)、セレッソ大阪から招集された原川力と坂元達裕はケガで離脱した」

 しかし、難しい状況のなかでも「総合力は落ちなかった」と日本代表を称えている。

「少なくとも今日は、ポジティブなニュースが多い日だ。まず、山根視来が右サイドで仕事をしたこと。新加入戦力で唯一、先発出場した彼は、先制点も決めて力を示した。ようやく酒井宏樹に対抗できる選手が現われたと言えそうだ。中盤では遠藤航と守田英正がいいコンビネーションを発揮した。日本代表のボランチはしばらく安泰のようだ。江坂任が"10番"でデビューしたことも良かった。懸念となるCFは、クラブの状態が良くなくても、大迫勇也が高いレベルにあることを示している」
 
 そして同記者は、出場選手たちを10点満点で採点。最高の「7.5」点がついたのはMF遠藤と、FW大迫のふたりで、ボンテンポ記者は大迫をマン・オブ・ザ・マッチとしている。

 寸評では「所属クラブのブレーメンでは良い時間を過ごしていないが、その資質を改めて示した。ポストプレーから2ゴールを演出。ゴールに背を向けてプレーし、ボールを保持し、中盤と前線を繋ぐ能力は、今でも代表に欠かせない」と絶賛している。

 また、遠藤については「完璧なパフォーマンス。守備的MFとして完璧なマークをし、なおかつ攻撃にも貢献し、ゴールも決めて見せた。今シーズンの欧州サッカー界において最高の日本人選手であるということは疑いようがない」としている。

 次いでスコアラーとなった鎌田に「7.0」がつき、GK権田修一、山根、DF吉田麻也、守田、MF伊東純也、江坂の6人に「6.5」がついた。さらに「6.0」にDF冨安、DF佐々木翔、DF小川諒也、「5.5」にFW南野拓実、FW古橋享梧となっている。途中出場のFW浅野拓磨、MF脇坂泰斗、MF川辺駿は採点なしだった。

 ちなみにボンテンポ記者は、森保一監督にも「7.0」をつけ、その手腕を高く評価している。

「限られたオプションのなかで最大限の力を発揮するメンバーを選出し、最大限の力を引き出し、ライバルの韓国を相手に長い間見られなかった圧倒的なパフォーマンスを見せることに成功した。何人かの新加入選手をテストして出場させることもできた。日本がこのような好成績を残したのは久しぶりだ」

 日本は30日、カタール・ワールドカップのアジア2次予選でモンゴルと対戦する。再び圧倒的なパフォーマンスを見せることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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