度重なるケガで“稼働率”4割のアザール、EURO出場も絶望的に? マドリー指揮官ジダンも困惑「私には説明できない」

2021年03月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

今後は手術に踏み切る可能性も浮上

負傷が重なり、思ったようなプレーが披露できていないアザール(右)。ジダン監督(左)は信頼を強調するが…。 (C)Getty Images

 エデン・アザールの苦悩は、いつ終わりを迎えるのだろうか。
 
 レアル・マドリーは3月15日、アザールが検査の結果、背骨と股関節、骨盤をつなぐ腸腰筋の負傷と診断されたことを発表した。チームは16日にアタランタとのチャンピオンズ・リーグのラウンド・オブ16第2レグに臨むが、ベルギー代表FWは、招集メンバーから外れている。

 2019年夏にチェルシーから加入して以降、アザールは度重なる負傷に悩まされている。今季もケガのために出遅れ、復帰しても約1か月での再離脱を繰り返すと、3月13日に行なわれたラ・リーガ前節エルチェ戦で終盤から途中出場し、約15分プレーしたばかりだった。

 今季の出場はリーグ戦で9試合、公式戦でも14試合。昨季は出場22試合だった。スペイン紙『MARCA』は、加入以降のマドリーの全88試合のうち、アザールが出場できたのは40.91%と指摘している。さらに、短時間のプレーに終わった試合もあったことも考慮しなければならない。

 そして、この割合はさらに下がっていくようだ。同紙は、アザールの筋肉の負傷は1年以上前から引きずる左足首の問題が原因の可能性があるとし、その解決のために今後は手術を受けなければならないかもしれないと報じた。その場合、今シーズンは絶望的となり、EURO2020出場も危ぶまれる。
 
 マドリーのジネディーヌ・ジダン監督は15日、アザールについて「私には説明できない。深刻でないことを願う」と話している。

「サポーターには、アザールを待っていてほしい。彼がどういう選手か、われわれは知っている。ファンはアザールのプレーを見たいと望んでおり、それはクラブや監督、チームメートも同じだ。忍耐強く待たなければならない」

 そしてジダンは「何かが起きている。彼はこれまでのキャリアでケガをしなかった。これは彼にとって新しいことだ。それ以上説明できない。われわれ全員が彼を助けたいと望んでいる。近く一緒になるのを願う」と続けている。

「私と一緒にできるのかは分からない。彼は長期契約だからね。だが、アザールは遅かれ早かれプレーするようになる。我慢しなければならない」

 多くの人が、アザールが再びチェルシー時代のようなプレーを見せることを願っているに違いないのだが…。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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