「どうしてあんなことを…」英雄トッティがバロテッリへの悪質キックを懺悔。「後悔している」と語った“もう一つの愚行”とは?

2021年03月13日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「違うかたちでやめたかった」と引退時を回想

引退時の心境や過去の蛮行について振り返ったトッティ。(C)Getty Images

 現役生活のすべてをローマに捧げたフランチェスコ・トッティは、2017年にスパイクを脱いだ。ただ、本人が望むかたちではなかったのは周知のとおりだ。

 イタリア紙『Corriere della Sera』の週刊誌『Sette』のインタビューで、トッティは「もうローマ内部にいないのはとても残念だ。本当に残念だよ。2番目の家ですらなかった。ほぼ1番目の家だった」と振り返っている(イタリア衛星放送『Sky Sport』より)。

「自分はあそこで育った。そしてあそこの中で死ぬ。道を変えてトリゴリアを去る日など、考えることもできなかった。でも追い詰められ、この決断を下さなければいけなかった。ドラスティックで酷い決断だ。でも自分、そしてサポーターに対するリスペクトから、そうしなければいけなかった」

 ローマのバンディエーラは「いつかやめなきゃいけないと分かっていた。現実的になる必要がある。40歳で正しいレベルでのプレーを続けるのは難しい」と続けた。

「でも、自分の場合はやめさせられた。一緒に解決策を見つけることができたはずだ。違うかたちでやめたかった。自分で決めたかった」

【動画】後方から思い切り…トッティが悔やんだバロテッリへの強烈キックはこちら
 当時、ルチアーノ・スパレッティ監督との確執が騒がれたが、トッティは「言うべきことはない。彼が去り、自分が引退した瞬間に終わった。ほかに言うべきこと、やるべきことがあったはずと言っても無意味だ。なんの役にも立たない」と述べている。

「もう過ぎたことだ。彼は間違えた。わたしが間違えた。クラブが間違えた。だれが間違えたのかは、分からない。もう終わったことだ。過去だよ。忘れよう。ページをめくろう」

 忘れたいのは、引退経緯だけではない。消し去りたい過去を問われると、トッティは「マリオ・バロテッリを蹴ったことと、クリスティアン・ポウルセンに唾を吐いたことだ」と答えた。

「自分にふさわしくないことだった。どうしてあのようなことをしたのか、今でも分からない」

 栄光に彩られたキャリアを送った英雄にも、できればやり直したい過去があるようだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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