「主審は仕事を変えろ」マドリー戦の“17分レッド”にアタランタ指揮官が怒り! 伊メディアは相次ぐイタリア勢不利の判定を批判

2021年02月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「もっとオープンで美しい試合になっていたはずだ」

開始早々のPK判定に怒りが収まらなかったガスペリーニ監督(右)。(C)Getty Images

 レアル・マドリーを相手に、80分近くも数的不利で戦うのが過酷なのは言うまでもない。

 アタランタは2月24日のチャンピオンズ・リーグ(CL)、ラウンド・オブ16第1レグでホームにマドリーを迎え、0-1で敗れた。86分のフェルラン・メンディの一発に沈んだ。ベスト8に進むには、3月16日の敵地での第2レグで、"白い巨人"相手に勝利しなければならない。

 ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督にとって痛恨だったのは、前半17分にレモ・フロイラーが退場となったことだ。ペナルティーエリア外でヴィニシウス・ジュニオールを倒したプレーが決定機阻止と判断され、一発レッドを出された。

 10人になりながら終盤まで失点せずに戦ったアタランタは、最後に屈した。試合後、ガスペリーニは判定への不満を露にしている。『Gazzetta dello Sport』紙によると、アタランタ指揮官は衛星放送『Sky Sport』で「待ち望んだ試合を戦えなかった悔しさが残る」と怒りを隠していない。

「結果は別に、われわれはCLでマドリーと対戦できたことが満足だった。その試合が台無しにされたんだ。(退場がなければ)結果がどうなっていたかは分からない。だが、違う試合になってしまった。もっとオープンで美しい試合になっていたはずだ」

【動画】レッドカードは妥当? 物議を醸す開始17分の退場シーン
 指揮官は「あらゆるぶつかり合いをなくそうとする狙いがある。それはサッカーの自殺行為だ。何も言わない。じゃないとUEFAが2か月停止にするからね」と続けた。

「だが、サッカーをやったことがなく、ファウルとぶつかり合いの区別もできない審判にやらせるべきではない。それが分からないなら、仕事を変えるべきだ。それを理解するのにNASAのエンジニアである必要もない。今夜のことはセンセーショナルだよ」

 実際、スペインでも一発退場の判定に疑問の声が上がっている。スペイン紙『Marca』によると、元主審のアンドゥハル・オリベル氏は「過剰だ。イエローがより正当」と評価。同紙のアンケートでは、16万人超のユーザーのうち、64%がイエローカードにすべきだったと回答した。

 当然、イタリアの反応はそれ以上だ。Gazzetta dello Sport紙によると、SNSでは2002年ワールドカップでの誤審が問題となったバイロン・モレノ元主審の画像とともに「まだ審判をしていたのか?」と皮肉る声もあった。同じマドリー戦での判定が議論を呼んだ際、ユベントスのジャンルイジ・ブッフォンが主審を「心があるべき場所にゴミ箱を持っている」と批判したことを持ち出すファンもいた。

さらに、Sky Sportのパオロ・コンドー記者は、退場判定を批判したうえで、「ラウンド・オブ16でイタリアのチームに不利だったのは3度目だ」とも主張している。

「ユベントスはクリスチアーノ・ロナウドに対するPKが認められず、ラツィオもセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチに対するファウルがPKにならなかった。どちらもかなり明白なPKだった。イタリア勢のパフォーマンスが全体的に足りなかったことに触れずとも、3つのエピソードに罰せられた」

 ホームで王者バイエルンに1-4で敗れたラツィオの逆転突破は現実的に難しいと言わざるを得ない。だが、ユベントスとアタランタはまだ1点差だ。イタリア勢は、第2レグで巻き返すことができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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