PAOKは4発完勝! またもスタメン落ちの香川真司は「完璧なお膳立て」から絶好機を演出で現地も賛辞

2021年02月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

立ち上がりから一方的に押し込んだPAOK

後半からピッチに送り出された香川真司は、攻撃にこだわったプレーを見せ続けた。(C) REUTERS/AFLO

 現地時間2月21日に開催されたギリシャリーグ第23節で、3位のPAOKは、本拠地で13位のラミアと対戦した。

 2-0と快勝を飾った前節からの良い流れを継続させたいPAOKは、今年1月にチェルシーから獲得したガーナ代表SBのババを先発で初起用させた一方で、注目された香川真司は3試合連続でベンチスタートとなった。

 地力に勝るPAOKは立ち上がりから相手を一方的に押し込むと、17分に均衡を破る。ツォリスからのパスを敵エリア内左で受けたババが冷静にゴール左下隅へと蹴り込んだのだ。

 デビュー戦で攻撃的SBの本領を発揮したババの鮮烈な一撃で先手を取ったPAOKは、その後もラミアを自陣に釘付けにして試合を進行。被シュート数ゼロと理想的な展開でリードを保ったまま、前半を終えた。

 迎えた後半も攻勢に出たPAOKは47分に追加点をもぎ取る。ショートカウンターから素早く敵陣に攻め入ったツォリスが、相手DF3人に囲まれながらも左足でゴール左下隅を射抜いた。

 完全に勢いに乗ったPAOKは51分に決定的な1点を奪う。右サイドを攻め上がったロドリゴの丁寧な折り返しを敵エリア内でフリーになっていたワルダが難なく決めた。

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 戦意を喪失して後手に回るラミアを尻目に、集中力を切らさずに危なげないゲーム運びを続けたPAOKは、61分にあの男を送り込む。ワルダに代えて香川を投入したのだ。

 過去2試合と同様にトップ下で抜擢された元日本代表MFは、点差も意識してか、普段よりも敵エリア付近にポジションを取り、ゴールに絡もうとする姿勢を見せる。

 66分にジブコビッチの豪快弾が決まって4点差となってからも、香川はバイタルエリア付近で積極的にボールを受け、小気味よいパスワークの起点となり続ける。そして試合終了間際の85分には、左サイドをフリーで突破して絶妙なクロスを供給。これに合わせたスウィデルスキのシュートは相手GKに惜しくも止められたが、ギリシャ・メディア『AMNA』が「しっかりとした準備と予測をしたカガワの完璧なお膳立てだった」と賛辞を綴るほどの決定機を創出した。

 結局、試合は4-0でPAOKが完勝。来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権獲得圏内の2位に浮上した。移籍後最長タイとなる28分間に渡ってプレーした香川。日増しに周囲との連係も深まっているようにも見えるだけに、もう少し長い出場機会を得たいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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