【J1採点&寸評】甲府×鳥栖|豊田の2ゴールで、鳥栖が低迷する甲府に快勝

2015年04月18日 渡辺 功

完敗した甲府は、開始早々の失点でゲームプランが崩れる。

【警告】甲府=山本(3分)、野田(90+3分) 鳥栖=キム・ミヌ(28分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】豊田陽平(鳥栖)

【試合内容】
 開始早々、鳥栖がPKを獲得するとこれを豊田が落ち着いて決め先制。さらに25分にも、相手のミスを突いて水沼が追加点を奪う。

 その後、リスクを抑えてゲームをコントロールした鳥栖に対して甲府は後半、山本をボランチに上げ、前線に盛田を投入。2トップにして打開を図ったが、逆に68分、豊田の左足ミドルシュートが決まり万事休す。

 鳥栖が連勝を飾った一方、甲府はリーグ戦4連敗となった。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・6節

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【チーム採点】
甲府 4.5
現在のチーム状況からすると、前半の2失点はあまりに重い。負のスパイラルにハマり、攻守に精彩を欠いている。
 
鳥栖 6.5
今季最多の3得点で、初のアウェー勝利。森下監督も「今週の選手たちの集中力、姿勢が素晴らしく、それをそのまま出してくれた」と満足げ。

【甲府採点・寸評】
GK 
1 荻 晃太 5
34分のゴールラインぎりぎりでのセーブなど、失点したあとも「次の1点」を失わないように奮闘。
 
DF 
17 津田琢磨 5
前半途中からはマンマーク気味に豊田を監視。後半は3バックの中央に移動して、前で奪う姿勢を見せる。
 
4 山本英臣 4
開始早々にPKを献上。2失点目にも絡んだ。後半はボランチでプレーしたが、展開を大きく変えるまでには至らず。
 
13 野田紘史 4.5
警戒していたはずの「豊田に入ったあと」のボールで後れをとる。中途半端なクリアでピンチを招く場面もあった。
 
MF 
16 松橋 優 5
戦術的理由により、仕掛けるプレーは抑え気味に。キム・ミヌとの身体のぶつけ合いでは、劣勢を強いられることも。
 
23 稲垣 祥 5
前線に顔を出しチャンスに絡むところまではできるが、シュートの正確性を欠き、二度の決定機をフイに。
 
6 マルキーニョス・パラナ 4.5
ゲーム勘が回復途上にあるのも確かだが、まだ100パーセントではなく、鳥栖のプレスに囲まれる場面もあった。
 
27 阿部翔平 5
攻撃の起点を担ってきたが、この日は低めの位置でプレー。やっと上げたクロスも、味方との呼吸が合わず。
 
7 石原克哉 5
守備に追われる場面が多く、数少ない好機にも、周囲とのコンビネーションにズレがあった。
 
9 阿部拓馬 4.5
立ち上がりはボールキープできていたが、次第にボールを奪われる場面が目についた。
 
FW
11 アドリアーノ 4.5
開始直後こそこれまでにない力強い突破を見せたが、失点後はトーンダウン。後半やや巻き返したものの、時すでに遅し。
 
交代出場
3 畑尾大翔 5
後半開始から、3バックの右でプレー。豊田のミドルシュートにつながる遠因となった。
 
19 盛田剛平 5
個の高さは発揮したが、いずれも単発。アドリアーノとのコンビネーションにつながるシーンは、ほとんどなかった。
 
15 伊東純也 5
右ウィングバックに入るも、低い位置からのプレーを余儀なくされたため効果は半減した。
 
監督
樋口靖洋 4.5
またしても早い時間帯の失点でゲームプランは崩壊。ピッチ上の選手には迷いがあるようにも映る。

次ページ強く、裏も狙える豊田は、エースFWとしての役割を全う。

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