アジアベストイレブンの“香川選外”が物議! 中国紙は代表エース選出の疑問に反論「カガワのようなスターよりも…」

2021年02月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

FWが主戦場の点取り屋が中盤で選出

選外となった香川(左)の代わりに中盤のメンバーに選ばれたのは、ウー・レイ(右)だった。 (C) Getty Images

 現地時間1月30日、国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)が2011年から2020年までの10年間における各大陸のベストイレブンを発表した。

 中盤が正三角形となる4-3-3の布陣で作られたアジア大陸のベストイレブンには、トッテナム・ホットスパーを牽引する韓国代表FWのソン・フンミンを筆頭に、日本代表からも吉田麻也、本田圭佑、冨安健洋が選出。ほかにもJリーグから横浜F・マリノスに所属するタイ代表DFのティーラトンが選ばれるなど、豪華な顔ぶれとなった。

 一方で小さくない物議を醸しているのが、元日本代表MF香川真司の選出漏れだ。

 この10年間で、ドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドでリーグタイトルを獲得するなど、ヨーロッパのメガクラブで功績を残してきた香川。だが、元日本代表MFの代わりにインサイドハーフに入ったのは、所属するエスパニョールではFWを主戦場とする中国代表FWのウー・レイだった。

 先述のメンバー以外にも、オーストラリア代表守護神マシュー・ライアンやカタールの主砲アリ・アルモエズなどが選出されているところを見るに、IFFHSが国別のバランスを取ったともいえる。

【動画】香川選外のベストイレブンに選ばれた中国代表FWウー・レイのゴラッソはこちら
 一部では香川の選外に疑問の声が上がっているようだが、「ウー・レイがシンジ・カガワを破った」と伝えた中国紙『South China Morning Post』は、自国のエースの選出を称えつつ、反論を呈している。

「元マンチェスター・ユナイテッドのカガワや韓国のキ・ソンヨンといったヨーロッパでの経験も豊富な中盤の選手たちではなく、中国代表FWのウー・レイが選ばれたのはサプライズ的だが、ソン・フンミンやケイスケ・ホンダと並んでの選出は間違いない偉業である。

 しかし、ウー・レイの選出に眉をひそめる人々もいるようだ。SNSではなぜ中国のストライカーが、マンチェスターやドルトムントで活躍したカガワのようなスターよりも優先して選ばれているのか疑問が上がっている。だが、彼は上海上港にいる時代に、中国リーグでの218試合で120ゴールを記録した史上最高の点取り屋で、エスパニョールで活躍を続けている。ヨーロッパで最盛期を過ぎた選手たちとは対照的だ」

 エスパニョール(現スペイン2部)に移籍した2年間で、86試合に出場して14ゴール・5アシストと確かな結果も残しているウー・レイ。だが、10年というスパンで香川の活躍度合いと天秤にかけた場合には、やはり選出には疑問符を付けざるを得ない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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