ランパード時代の“課題”が改めて浮き彫りに…チェルシー、トゥヘル新体制の初陣はスコアレスドロー!

2021年01月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

矢継ぎ早に決定機を迎えるも…

大きな声やジェスチャーで指示を送り続けたトゥヘル。ここからその手腕が問われることになりそうだ。 (C) Getty Images

 現地時間1月27日に開催されたプレミアリーグ第20節で、10位のチェルシーは本拠地スタンフォード・ブリッジで14位のウォルバーハンプトンと対戦した。

 前日にクラブのスーパーレジェンドでもあるランパード監督を解任し、ドイツ人のトゥヘル監督を招聘したチェルシー。その新体制の初陣は4-2-3-1を採用。注目を集めた2列目にはジイェフ、ハベルツ、ハドソン=オドイが並び、1トップにはジルーが入った。その一方でランパード政権下に重宝された生え抜きのマウントやヴェルナーはベンチスタートとなった。

 立ち上がりから小気味いいパスワークで主導権を握ったチェルシーは、カウンターをねらって引いて守るウルブスを押し込んでワンサイドゲームを展開。20分を過ぎても80パーセント近いボールポゼッション率を維持し、試合の流れを掌握し続けた。

 心機一転を図った効果もあり、チェルシーはここ数試合見られなかったインテンシティーを高く保ちながらアグレッシブなプレーを継続。しかし、守勢を余儀なくされながらも洗練された守備で応戦したウルブスに手こずった前半は、結局、スコアレスで終了した。
 
 後半は、キックオフ直後から互いに局面で激しい肉弾戦を演じ合う。その中でも相手に主導権を明け渡さなかったチェルシーは、60分にチルウェル、63分にジルー、その1分後にハベルツと、矢継ぎ早に決定機を迎えるが、いずれも決めきれない。

 フィニッシュの精彩を欠くチームを見かねたトゥヘルが動く。イングランド代表FWのエイブラハムと、ドルトムント時代の愛弟子でもあるプリシッチを同時に投入すると、82分にはマウントをピッチに送り出した。

 指揮官が立て続けに攻撃的なカードを切って、積極果敢に仕掛けたチェルシーだったが、自陣のゴール前で分厚いブロックを敷いた相手の守りを打開しきれず……。試合はスコアレスで終了した。

 ホームで迎えた監督交代後の初戦で勝点3を掴めなかったチェルシー。インテンシティーの保持や個々の連動性など、ランパード政権下からの改善の兆しも見られたが、一番の課題であった得点力不足が改めて浮き彫りとなる結果となった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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