「もっと信頼すべきだ」ランパード更迭の決断は間違い!? 元プレミア監督がチェルシーを非難「失望させられたのは…」

2021年01月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ランパードの電撃解任に怒りを交えつつ…

成績不振を原因にランパードを解任。そのチェルシーの人事には批判的な声もある。 (C) Getty Images

 レジェンドOBとして期待を懸けられた青年監督は、わずか18か月でその座を追われることになった。

 現地時間1月25日、チェルシーはフランク・ランパード監督の解任を発表した。

 現役時代にチェルシーでクラブ歴代最多となる通算211ゴールを挙げたレジェンドとして、小さくない期待と共に2019年7月に招聘されたランパード。だが、総額2億ポンドの大型補強を断行して迎えた今シーズンは、新戦力のカイ・ハベルツやティモ・ヴェルナーらを活かす最適解を見出せずに低迷していた。

 最終的に「最近の成績やパフォーマンスはクラブの期待に応えているとは言い難く、明確な道筋が見えないままリーグの中位に留まっている」とチェルシーの公式声明にもあるように、直近のプレミアリーグ8試合で2勝1分け5敗と戦績が芳しくなかったことが決定打となり、解任の憂き目に遭った。

 ランパードの電撃解任は、現地でも小さくない話題だ。優勝を望まれた今シーズンだっただけに解任は致し方ないという見方もある一方で、指導者キャリアそのものが、まだ3年目の若手監督の更迭は早すぎるという声もある。
 
 ランパードの叔父で、かつてトッテナムやウェストハムなどの監督を歴任した実績を持つハリー・レドナップは、英スポーツ専門ラジオ『talkSPORT』の番組に出演した際に、チェルシーの決断に不満を漏らした。

「こういうニュースを聞くのは残念でならないよ。彼らはルートン(FAカップ)に勝っていたからいい方向に向くだろうと思っていた。どんな監督にも時間が必要だ。クロップやアルテタ、スールシャールも時間を与えられて物事を好転させようとしている。たとえ、4つか5つ負けたとしても、良い監督たちが、悪い監督になることなんてない。もっと信頼をすべきだった」

 プレミアリーグの酸いも甘いも知るレドナップは、「チェルシーの補強に問題があった」とキッパリ。さらなる持論を展開した。

「報道を見ていると、『チェルシーはお金を使ったから仕方がない』というが、その選手たちは彼(ランパード)が選んで連れてきたのかい? 我々の時代と違って、監督が全てを補強に関与する時代じゃないんだよ。それにあのクラブは特殊だ。

 私が思うにチェルシーが夏に費やした資金の使い方は上手くなかった。フリートランスファーで獲得とした選手を除いて、補強した選手たちは全くもって感心しない。とくに大いに失望させられたのは2人のドイツ人だ。ティモ・ヴェルナーにいたってはプレミアリーグにフィットできるかさえ怪しい。イングランドのサッカーを知るフランクが誰を気に入って獲ったのかはかなり疑わしいね」

 ランパードを更迭したチェルシーは、新監督にトーマス・トゥヘルを招聘することが濃厚視されているが、果たして、その決断は吉とでるか――。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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