【ベガルタ仙台の最新陣容】経営の厳しさから主力の放出は止められず…元日本代表FW、大卒有望株の加入がプラス材料に

2021年01月26日 板垣晴朗

8シーズンぶりに復帰する指揮官の手腕も見どころに

仙台の来季予想布陣。多くの主力がチームを去った一方で、補強も進んでいる。CSKA所属の西村はレンタル期間が終了したが、来季の所属先は未定となっている。

 昨年末に就任した佐々木知廣代表取締役社長は、昨季と同程度の人件費維持を目標としているが、経営状況が厳しいこともあり、移籍金が発生する選手についてはやむなく放出するケースも少なくない。中盤を支えた浜崎拓磨と椎橋慧也、チーム最多の9得点を記録した長沢駿といった主力らの移籍は痛手だ。もっとも、昨季は17位に終わってしまった以上、戦力の入れ替えが必要であることも事実だ。

 チーム補強の面では、昨季に特別指定選手として経験を重ねた真瀬拓海やアピアタウィア久に加え、MF加藤千尋やGK井岡海都といった大卒有望株が入ったことは大きい。またジャーメイン良、長沢、A・ゲデスらの離脱で駒不足が否めなかった攻撃陣にも、1月中旬に入り、元日本代表FWの皆川佑介や昨季長崎で大卒1年目ながら気を吐いたMF氣田亮真が加入。未知数だが、ガーナ人FWのエマヌエル・オッティにも期待が懸かる。

 8シーズンぶりの復帰となる手倉森誠監督の手腕も見どころとなりそうだ。

最新移籍動向(1月25日現在)
【加入】
FW
マルティノス(29) ←浦和(完全移籍)
皆川佑介(29)   ←横浜FC(完全移籍)
エマヌエル・オッティ(24) ←FCヴィセラ/POR(完全移籍)

MF
上原力也(24)      ←磐田(レンタル移籍)
氣田亮真(23)   ←長崎(完全移籍)
加藤千尋(22)      ←流通経済大(新人)

DF
長倉 颯(24)   ←岐阜(完全移籍)
アピアタウィア久(22)    ←流通経済大(新人)
真瀬拓海(22)      ←阪南大(新人)

GK
ストイシッチ(23) ←ポルティモネンセU-23/POR
井岡海都(22)      ←仙台大(新人)
※POR=ポルトガル

【退団】
FW
長沢 駿(32)      →大分(完全移籍)
ジャーメイン良(25)→横浜FC(完全移籍)
山田寛人(20)   →C大阪(レンタル復帰)

MF
椎橋慧也(23)      →柏(完全移籍)

DF
浜崎拓磨(27)      →松本(完全移籍)
柳 貴博(23)      →[FC東京→]札幌(レンタル終了後、FC東京から完全移籍)

GK
関憲太郎(34)      →山口(完全移籍)
川浪吾郎(29)      →広島(完全移籍)

※『サッカーダイジェスト』1月28日号(同14日発売)より一部修正して転載

文●板垣晴朗(フリーライター)
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