「哀れなルールと哀れなジャッジだ」マンC戦で起きた“前代未聞の大誤審”猛烈批判「そんなの聞いたことがない…」

2021年01月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

猛抗議のアストン・ビラ指揮官は退場に、「茶番だ」と嘆き

退場処分を命じられたアストン・ビラのスミス監督は、試合後も怒りは収まらなかった。 (C) Getty Images

「まったくの茶番だ。哀れなルールに対する哀れなジャッジだよ」

 アストン・ビラの指揮官ディーン・スミスは、自身が退場を命じられた現地時間1月20日のマンチェスター・シティ戦のあとにそう叫んだ。なぜ、49歳のイングランド人監督は怒ったのか。それは明らかな誤審が原因だった。

 スコアレスで迎えた79分である。アストン・ビラのGKエミリアーノ・マルティネスが前線へ蹴り出したボールを、相手MFイルカイ・ギュンドアンがヘディングで再び敵陣へ。これをアウェイチームの最終ラインにいたタイロン・ミングスが処理したのだが、その10ヤード以上も前にいたロドリが背後からボールをかっさらうと、サポートに来たベルナルド・シウバがパスを受け、そのままゴールへ豪快なミドルシュートを突き刺したのだ。

 ミングスからボールを奪取したロドリのポジションは明らかなオフサイドだった。そこから決定的なプレーに関与したことを考えれば、ノーゴールと判定されて然るべきであった。

 当然、スミス監督は猛抗議をしたのだが、主審のジョナサン・モスはVARに確認することもせずに、退場を命じた。

 アストン・ビラの指揮官は、試合後に英公共放送『BBC』のフラッシュインタビューで、怒りを露わにしている。

「あんなゴールは見たことがない。前代未聞だよ。あれを認めるなんて茶番さ。私はすぐに審判団がVARでチェックするだろうと思った。何事もなかったかのように試合が始まっているのをみて、驚いた。今日のチームは、我々よりも優れたチームに対して、エネルギッシュで結果にこだわった英雄的なパフォーマンスが出来ていたが、ああなってはね……」

【画像】明らかなオフサイド!? マンC戦で起きた誤審の決定的瞬間はこちら
 現地の識者たちも、結果的にマンチェスター・Cの勝利に貢献してしまったモス主審のジャッジを問題視している。英衛星放送『Sky Sports』で解説を務めている元イングランド代表FWのマイケル・オーウェンは、自身のツイッターでこう綴った。

「あれでオフサイドにならないなんて驚きだ。とても良い試合だったのに、あれで決まってしまうなんてショッキングだよ」

 さらに問題のシーンでロドリからボールを奪われてしまったミングスは、ツイッターでこう皮肉っている。

「オフサイドのところに立っていた選手が後ろからタックルしてもいいの? そんなルール聞いたことがないよ。後から考えると100パーセントクリアしておけば良かったと思うけど、そんなルールが認められるなんて知らなかったからね。ナンセンスだ」

 イングランドではVARの導入以来、その介入基準を巡ってたびたび問題が起きている。今回のような反発を受けないためにも、その利用方法を明確にした方が良いだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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