武藤は移籍を決断する? チェルシーとプレミアの低くないハードル

2015年04月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

ドイツ代表のシュールレも苦戦の連続だった。

10番のアザールをはじめ、攻撃陣はまさにオールスターキャスト。ポジション争いはそれこそ熾烈だ。 (C) Getty Images

 日本代表でFC東京の武藤嘉紀がオファーを受けたチェルシーは、プレミアリーグ屈指の強豪クラブだ。知将ジョゼ・モウリーニョの下、今シーズンはここまで首位を快走。5シーズンぶり5回目のリーグ優勝に向かって突き進んでいる。
 
 在籍選手はほとんどが各国代表の主力クラスで、とくに攻撃陣は豪華絢爛。ベルギー代表のエデン・アザール、ブラジル代表のウィリアンとオスカール、スペイン代表のジエゴ・コスタ、コロンビア代表のファン・ギジェルモ・クアドラード、元コートジボワール代表の重鎮ディディエ・ドログバと、世界のトップスターが顔を揃える。
 
 このチェルシーで出場機会を得るのは容易ではない。ましてや、プロ経験が浅く、プレミア初挑戦の日本人にはハードルは極めて高いだろう。
 
 事実、ドイツ代表のブラジル・ワールドカップ優勝に大きく貢献したアンドレ・シュールレもチェルシーでは苦戦の連続で、この1月にヴォルフスブルクへ放出された。
 
 そのシュールレと入れ替わる形で1月に加入したクアドラードも、ここまで思うように出場機会を得られていない。ブラジル・ワールドカップで日本代表を大いに苦しめたコロンビアの快足ウイングも、結果を出せずに苦しんでいるのだ。
 
 シュールレもクアドラードも、スピーディな縦への突破が自慢のアタッカーで、いわば武藤と同タイプだ。
 
 チェルシーの基本システムは4-2-3-1。1トップにはフィジカルに長けた基準点型のCFを置くのがモウリーニョの流儀で、仮に加入すれば、武藤のポジションは2列目となるだろう。その2列目は、左からアザール、オスカール、ウィリアンがレギュラークラスで、クアドラード、ブラジル代表のラミレス(セントラルMFと兼任)、フランス代表のロイク・レミ(CFと兼任)が控える。
 
 加えて、プレミアのサッカーへの適応というハードルがある。攻守が目まぐるしく入れ替わるスピーディな展開に激しいフィジカルコンタクトがプレミアの代名詞で、1年目の外国人プレーヤーは苦労するという定説があるほどだ。
 
 はたして、武藤はチェルシー移籍を決断するのだろうか。
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