「私は英語が喋れた」エメリがアーセナルを“スピード解任”された理由を考察「クビにされた時の問題は――」

2021年01月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

アーセナル時代は「ポジティブな経験だった」?

アーセナルでのキャリアが短命に終わった理由をエメリ自身が分析した。 (C) Getty Images

 今シーズンのビジャレアルは、ラ・リーガで4位につけ、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)の出場権争いを見事に演じている。そんな古豪を率いているのが、スペインの智将ウナイ・エメリだ。

 巧みな手腕で最適解を見出し、ビジャレアルの上位争いにおける原動力となっている49歳のスペイン人監督だが、前任地のアーセナルでは苦しんだ。

 22年に及ぶ長期政権を築いたアーセン・ヴェンゲルの後任として18-19シーズンにアーセナルに着任したエメリだったが、最後までチーム状況を好転させられないまま、クラブ史上4番目に短い1年と190日で解任された。

 エメリがアーセナルを統率しきれなかった理由の一つとされてきたのが、英語力の問題だ。英紙『The Sun』の取材で守護神のベルント・レノが「誰もがバラバラだったし、戸惑った」と漏らしたことから分かる通り、選手たちと良好なコミュニケーションを図れなかったとも言われている。

 だが、当のエメリ自身は「私は英語を話せるし、解任の理由はそれではない」と強調している。現地時間1月13日にロンドンのサッカー情報を発信している専門メディア『Football London』のインタビューで明かしている。
 
「私にメディアで言われているような言葉の問題なんてなかった。私は英語を話せたし、記者会見でも、選手とも、それでコミュニケーションを図っていたんだ。決して流暢ではなかったが、間違いなく進歩はしていた。アーセナルで指揮を執り続けていたら、もっと良くなっていたと思うね」

 さらに短命に終わったアーセナル時代が「ポジティブな経験だった」とも語ったエメリは、自らが考える解任の理由を口にした。

「決してネガティブな経験ではなかった。もちろんクビを受け入れるのは簡単ではなかったが、オーナーやクラブ関係者や全スタッフ、サポーター、選手たちには感謝しかない。私がアーセナルを解任された時の問題は結果だ。それ以外には何もない。クロンケ会長やガジディスCEOといった首脳陣ともうまくやれていたと思う」

 エメリの解任当時、現地メディアではチーム内で生じた軋轢も指摘されていた。だが、本人は、あくまで「結果」だけが自らの去就に影響したと考えているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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