【月間表彰】川崎のルーキー三笘薫が衝撃の“66.8m独走アシスト”と今季を語る!「MVP? ちょっときついです」

2020年12月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あのアシストに自分のプレーのほとんどが詰まっている」

11月のベストアシストを受賞した三笘。(C)SOCCER DIGEST

 DAZNとパートナーメディアによって立ちあげた「DAZN Jリーグ推進委員会」が行なっているのが、「Jリーグ月間表彰」企画だ。スポーツ・サッカー専門メディアが独自の視点で、その月に印象的な活躍を見せた選手やチームを表彰する同賞。サッカーダイジェストWebは「Jリーグ月間ベストアシスト」を毎月選出している。

 その3回目となる11月のベストアシストには、第30節の横浜F・マリノス戦で、川崎フロンターレの三笘薫が小林悠のダメ押し点をお膳立てした「66.8メートルの独走ドリブルからのラストパス」を選出した。リーグ制覇の原動力のひとりとなった大卒ルーキーは、あの瞬間、どんなことを考えていたのか。今シーズンとともに本人に振り返ってもらった。

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【動画】三笘薫が披露した衝撃の"66.8m独走アシスト"はこちら!
――横浜F・マリノス戦の小林選手へのアシストが、「DAZN Jリーグ推進委員会」が選出する「月間ベストアシスト」に選ばれました。

「嬉しいです。あのアシストに自分のプレーのほとんどが詰まっていると思うので。自分の特長が活きたプレーでしたし、悠さんが決めてくれたからこその価値のあるアシストになったと思うので、感謝したいです」

――あのシーンを振り返ってください。自陣でクリアボールを収めた時に最初からあのドリブルコースを考えた?

「全く考えてなくて、まずボールが来た時に右にスペースがあったのでリスクを避けようとしてドリブルをスタートして、渡辺(皓太)選手がどれだけ付いて来るかなというのはありましたけど、まず前に運んでリスクを避けようというのを第一優先に考えていました。相手が2人くらい寄せてくれば、蹴り出してスローインにしたり、前に蹴って悠さんにパスをしたりという選択肢もありましたが、あまり来なかったのでそのまま前に運んでいきました。

 そしたら、サポーターの声援が結構聞こえて、これはもう行けって事なんだなと。その時にチアゴ(・マルチンス)選手が来たので一か八かなところもありましたけど、ひとつはがせればゴール前に行けたので、自然と股抜きで入れ替わりました。その後はシュートも考えてて、左に行った時に撃てれば良かったんですが、相手DFが詰めて来たので、フリーになった悠さんに出せて良かったなと思います」

――シュートも考えたけど、関節視野で小林選手も入ってた?

「(中央に)悠さんがいて、DFがどれだけ寄せてくるかを見ていたんですけど、けっこう早めに来たので、これはパスした方が良いなと思ってパスを選びました」

――絶妙なパスでしたね。

「あれは相手に当たってちょうど良く悠さんの足下に行ってるので、たまたまですね」

――狙い通りではなかった?

「狙い通りではあるんですが、さらに上手く足に当たってスリップしてスピードが上がったような感じだったので、それは悠さんの余裕を生むには良かったと思います」

――チアゴ選手は行ってみようという感じで抜きに行った?

「そうですね。運んで来たら前にチアゴ選手がいたのでそうするしかなかったという感じですかね。縦に行く選択肢もあったんですけど、渡辺選手が追って来てましたし、縦に行ってボールを見える状態でチアゴ選手と競り合う自信が無かったので股抜きしかないなと」

――そこまで考えてたんですね。

「考えたというか、一瞬で必然的に身体が動いてましたね、そういう風に」

――ゴールを決めた小林選手から何か声を掛けられた?

「覚えてないですね。普通に抱き合って、『ナイス』みたいな感じでした」

――小林選手は、「あれは薫のゴールだ」と言っていましたが。

「いや、そんな事はないです。悠さんのゴールです。決めてくれたからこそ価値のあるアシストなので。僕だったらあのゴールは決めていないですし、やっぱり悠さんだからこそだと思います」
 

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