「受賞するには新たな大会がいる」「かわいそうなフリック…」モウリーニョ、クロップの最優秀監督賞授与を皮肉る?

2020年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

モウリーニョは「個人賞を求めてない」と持論

モウリーニョは最優秀監督賞を手にしたクロップを皮肉った。 (C) Getty Images

 圧倒的な強さでプレミアリーグを独走し、リバプールに悲願のタイトルをもたらしたユルゲン・クロップ監督の功績は言うまでもない。12月17日に発表されたFIFAの年間最優秀監督賞の授与にも相応しいと言えるだろう。

 ただ、ロベルト・レバンドフスキが最優秀選手賞に選ばれたように、昨シーズンはチャンピオンズ・リーグ(CL)を制したバイエルンも見事な1年を過ごした。国内でもブンデスリーガで史上初の8連覇、DFBポカールでも2連覇を達成している。それだけにハンジ・フリック監督の手腕をたたえるべきとの声も多い。

 リバプールのライバルでもあるトッテナム・ホットスパーを率いるジョゼ・モウリーニョ監督は、「フリックが受賞するには、さらにトロフィーの数を増やすしかない」と話している。米スポーツチャンネル『ESPN』によると、カリスマ指揮官は「バイエルンが新たな大会を2、3見つけるしかないと思う」と述べている。

「1シーズンで7冠なら受賞できたかもしれないね。彼が勝ったのは5つだよね。そしてもっとも大きな勝利を収めている。言うなれば、『かわいそうなフリック』だ。彼が受賞するには、バイエルンがあと2、3個トロフィーを見つけるしかないと思う」

 さらにモウリーニョ自身は、「私は(個人賞を)求めて仕事していない」と持論を展開した。
 
「15年前はそうだったかもしれない。だが、今は違う。クラブと選手たちのために働いている。自分が仕事するクラブを愛する人たちを幸せにしようとしている。とても野心的にね」

 現地時間12月16日に開催されたプレミアリーグ第13節でリバプールと対戦した際に、モウリーニョはクロップのピッチサイドでの振る舞いを批判した。それに続く今回の発言は、クロップに対する皮肉だろうか。

 いずれにしても、当のクロップ本人は受賞を「予想外だった」と話している。英衛星放送『Sky Sports』によると、「まったく思っていなかった。フリックと思った」と述べている。

「自分が世界最高の監督かと問われたら、私はノーと答えただろう。自分の周りに世界最高の監督たちがいるかと問われたら、イエスと答えただろうね」

 賞レースにおいて、万人が納得する結果はあり得ない。だが、今回のモウリーニョの相次ぐ発言で、クロップとの今後のやり取りはさらに一層注目を集めることになりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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