「もっと称えられるべき」「彼に弱点はない」“皇帝”ベッケンバウアーが過小評価されているとした現役DFは?

2020年12月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今日には私のやっていた役割は存在しない」

ドイツ・サッカー界のレジェンドとして偉大な功績を残したベッケンバウアーが、ある現役DFを称えた。 (C) Getty Images

 サッカー界が生んだレジェンドにとって、近年で最も"過小評価"をされている守備者は誰なのか――。

 現地時間12月18日、フランスの老舗専門誌『France Football』の取材で、元ドイツ代表DFのフランツ・ベッケンバウアーは、昨今のサッカー界で最も優れたDFの名前を挙げている。

 ベッケンバウアーはCBでありながら攻撃にも果敢に参加する"リベロ"という新境地を開拓した名手だ。1970年代に攻守に渡り、ピッチを支配するモダンなプレーで「皇帝」と評されたレジェンドは、『France Football』で「現役時代の私がやっていたような役割は今日においてはもはや存在しない」と語ったうえで、次のように続けた。

「私のやっていたリベロは存在しなくなったが、ファン・ダイクのプレースタイルには本当に感銘を受けたね。私は彼がもっと評価されるべきだと思うよ」
 

 数多くいるディフェンダーの中からファン・ダイクを「最高だ」と続けるベッケンバウアーは、感銘を受けたという理由も明かしている。

「リバプールとオランダ代表で彼を知り、気になっていたんだ。彼のパワーと能力はものすごいよ。全てのレベルでそれを見せつけている。

 今の彼に弱点はない。一見すると、長身のせいでスピードや俊敏性が欠けているように思うかもしれないが、全くそんなことはない。非常に機動力があるし、状況を予測する力も非常に卓越しているんだ」

 ビルドアップ能力にも優れ、モダンなスタイルのファン・ダイクを「大好きだ」と絶賛したベッケンバウアー。現在、前十字靭帯断裂の大怪我からのリハビリに務めている29歳のオランダ代表DFにとって、レジェンドの言葉は復帰に向けた励みになるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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