PK取り消しの判定に怒り収まらず! 名古屋フィッカデンティ監督「我々のすべてを台無しにする不可解な判定」

2020年12月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ペナルティエリア内でのハンドの判定が取り消しに

試合後、PK取り消しの判定に怒りを露わにしたフィッカデンティ監督。写真:サッカーダイジェスト

[J1リーグ32節]名古屋0-0横浜FC/12月12日(土)/パロ瑞穂

 ホームでの最終戦を引き分けで終えた指揮官は、怒りが収まらない様子だった。

 Jリーグ開幕以来、28年間にわたって名古屋グランパスがホームスタジアムとしてきたパロマ瑞穂スタジアムでの最終戦。横浜FCとのゲームは、両者決め手を欠いてスコアレスドローに終わったが、79分に物議を醸すシーンがあった。

 名古屋が敵陣へ攻め込み、ジョアン・シミッチがヘディングでゴール前に折り返すと、ボールは相手DFの田代真一の腕に直撃。主審はすぐさま笛を吹き、ペナルティスポットを指し示した。ところが、これが第4審判の助言によって取り消され、ドロップボールから試合は再開。直後には、苛立ちを隠せないガブリエル・シャビエルがラフプレーで退場処分となるなど、後味の悪さが残るゲームとなってしまった。

 試合後、名古屋のフィッカデンティ監督は「内容としては、我々は我々らしいサッカーをしましたし、横浜FCも横浜FCらしいサッカーをした中で、拮抗した戦いでした」と90分を振り返ると、PK取り消しの判定に対して、次のように語った。

「残念ですし、怒りもこみあげてくるんですが、そういういいゲームだったにもかかわらず、普通なら勝つべくが勝つのが当たり前ですが、主審の方がああいった距離感でPKと判定したのに、アシスタントの方が60~70メートルの距離でハンドではないと言い、ビデオ判定はないはずですから、その助言を聞いて主審がPKを取り消すのは、おかしな流れにしか思えません。1年間必死にやってきた選手、応援してくれたサポーターがいるなかで、我々のすべてを台無しにする不可解な判定です。あまりこうやって判定に対して、話すのはよくないと思うんですが、サポーターや名古屋グランパスのために言っておかなければいけないと思います」

 感情を抑えつつも怒りを隠しきれない指揮官は、さらにG・シャビエルの退場が試合に与えた影響について見解を求められると、「ピリピリした状態の中でああいうあり得ない判定をされてしまうと、選手も気持ちのコントロールが難しくなってしまう。シャビエルのプレーははっきりとは見えなかったですけど、後ろからそういうプレーをしてしまったのかもしれない。あまりにも大きすぎるエピソードがあったので、あそこで試合をぶち壊されたと思っています」と、選手の気持ちを理解する見方を示している。

 このドローによって、名古屋は2位のガンバ大阪を交わして暫定2位に浮上するチャンスを逸してしまったが、「自分も最後まで勝点3をしっかりとれるように、やりきるためにあと1週間しっかりやっていきたい」と、1週間後のリーグ最終節へ決意を語った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】フィッカデンティ監督も「怒りがこみ上げる」。ハンドの判定が審判団の協議で取り消しに!

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