「愛する人がまたも…」メッシを活かした智将サベージャが逝く。マラドーナに続く訃報にアルゼンチン衝撃

2020年12月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

闘病の末に帰らぬ人に

アルゼンチン代表を率いて、W杯のファイナルまで勝ち抜いた智将サベージャがこの世を去った。 (C) Getty Images

 アルゼンチンが誇る智将が、闘病の末に帰らぬ人となった。

 現地時間12月8日、全国紙『Ole』など複数のアルゼンチン・メディアは、元アルゼンチン代表監督のアレハンドロ・サベージャ氏が、心不全ために入院していたベルグラーノの病院で死去したと報じた。享年66だった。

 多彩な戦術と人心掌握術に長けた智将だった。アルゼンチン代表監督だったダニエル・パサレラの元で指導者としてのノウハウを培ったサベージャは、2009年に現役時代の古巣でもあったエストゥディアンテンスで監督キャリアをスタートさせると、同年にいきなりコパ・リベルタドーレス制覇をやってのけた。

 その手腕が高く評価され、2011年7月には成績不振により辞任したセルヒオ・バティスタの後任としてアルゼンチン代表監督に就任。リオネル・メッシを中心としたチーム作りに成功し、2014年のブラジル・ワールドカップでは優勝こそ逃したものの、ファイナルまで導いた。
 
 先月25日にディエゴ・マラドーナが急逝してからわずか2週間で、今度はサベージャの訃報。そのため、アルゼンチン国内でもショックは広まっている。『Ole』は次のように伝えている。

「数日前にディエゴ・マラドーナが旅立ったばかりだったサッカー界に新たな衝撃。あらゆる点で忘れられるべき1年に、もう一つ心の傷を負うことになった。愛する人がまたも去っていく。彼はその賢明な言葉で、多くの人々に影響をもたらした真のプロフェッサーと呼べる人だった」

 偉大なる英雄に続いて逝ってしまった智将サベージャ。その死はアルゼンチン・サッカー界に小さくない哀しみをもたらしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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