「最後の、最後の、最後の誘い」30歳となった“悪童”バロテッリを元ミラン会長ベルルスコーニの保有クラブへ!

2020年12月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

ブラジル行きを諦めて“ラストチャンス”へ

ようやく新天地が決まったバロテッリ。セリエBクラブだが、ミラン時代から懇意にしていた人々のいる場所で、今度こそ周囲の期待に応えられるだろうか。 (C) Getty Images

 今度こそ、ラストチャンスとなるのか。

 現地時間12月5日、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』や衛星放送『Sky Sport』などイタリア・メディアは、セリエBのモンツァがフリーのマリオ・バロテッリを獲得すると報じた。7日にメディカルチェックを受けてから、今シーズンいっぱいの契約を結ぶ見込みで、セリエA昇格の際には1年の契約延長オプションが付帯するという。

 モンツァは元ミラン会長のシルビオ・ベルルスコーニが保有するクラブだ。さらに指揮を執るのは元ミランのクリスティアン・ブロッキ監督で、今シーズンからはやはりミランOBのケビン=プリンス・ボアテングが加わっている。バロテッリの加入で、さらにミラン出身者が増えるかたちだ。

 昨シーズンに故郷ブレッシャと契約したバロテッリは愛する家族の近くで復活を期待された。だが、結果として19試合の出場で5得点に終わり、ロックダウン後はクラブと揉めてチームから外されていた。

 地元に戻っての挑戦は「ラストチャンス」とも言われながら、またもトラブルで居場所を失くしたバロテッリに声をかけたのが、古巣ミランで黄金期を築いたベルルスコーニとその右腕アドリアーノ・ガッリアーニのコンビだった。
 
『Gazzetta dello Sport』によると、モンツァでCEOを務めるガッリアーニは、「彼には本当に最後の、最後の、最後の誘いだと言った。私は彼が好きなんだ」と話した。

「マリオは技術と肉体的な能力を持ち、もっとやれたはずの選手だ。素晴らしいクオリティーを垣間見せてきた。どうして先に進めないか分からない。いけなかったのか分からない選手だよ。彼はまだ30歳だ」

 また、ガッリアーニは、「会長は興奮している。OKしてくれた。とても喜んでいたよ。電話でマリオと代わって話もしている。とても良い振る舞いだった」と、ベルルスコーニも満足しているとコメント。バロテッリと代理人のミーノ・ライオラが、金銭面で譲歩もしたと明かしている。

「出場試合や昇格に応じたボーナスをつけて、低い固定額にすることを彼は受け入れた。ライオラも非常によく振る舞ってくれ、手数料を取らなかった。マリオはブラジルにいく非常に重要なオファーを、リオデジャネイロのバスコ・ダ・ガマに行くことを諦めてくれた」

 稀代のトラブルメーカーとしての印象が強いバロテッリだが、「ともに幸せなら前進するだろう」と話したガッリアーニ。はたして、30歳になったかつての悪童は、「最後の、最後の、最後の」チャンスを活かせるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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