ACL出場チーム、日本代表に追い風!『アスリートトラック』適用で、帰国の待機期間も活動可能に

2020年12月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

残されたリーグ戦への出場も可能に

現在カタールでACLに参加している選手たちの帰国時から「アスリートトラック」が適用される。(C)SOCCER DIGEST

 日本サッカー協会(JFA)は12月4日、日本代表および、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場クラブの選手・スタッフに対して、日本に帰国後14日間の待機期間中にも活動が可能となる特別措置『アスリート用東京オリパラ準備トラック(通称アスリートトラック)』の適用をスポーツ庁より受けたと発表した。

 アスリートトラックの日本人対象者は、JOC強化指定選手および該当選手の関係者となっていたが、JFAやJリーグがスポーツ庁と調整を重ねた。また、日本代表やACL出場チームの一部にはJOCの強化指定選手が含まれていることから、同枠組みが適用されることとなった。

「アスリートトラック適用ガイドライン」によると、帰国後14日間の行動管理と、日本への入国時、さらに14日間に最大3回のPCR検査を行なうなどの追加的防疫措置をとることで活動が可能となる。

 これにより、10月、11月に行なわれたような国外で開催される日本代表戦への参加選手やスタッフ、また国内で開催される代表戦のために海外から帰国する日本人選手および対戦相手国などは、「アスリートトラック適用ガイドライン」やJFAの防疫措置を講じることで活動が可能となる。

 さらに、現在カタールのドーハで行なわれているACL出場チーム、横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸、FC東京の3チームに関しても、帰国後の隔離期間中でも練習、試合開催が可能となる。3チームともにグループステージを突破し、12月6、7日に行なわれる決勝トーナメント1回戦に駒を進めており、従来の14日間の隔離期間が必要だった場合は、12月19日に開催されるJリーグ最終節への出場は不可能となっていた。
 
 JFAの田嶋幸三会長と、Jリーグの村井満チェアマンは以下のようにコメントしている。

 田嶋会長「この度、SAMURAI BLUE(日本代表)や AFCチャンピオンズリーグ2020出場クラブの選手やスタッフが、アスリート用東京オリパラ準備トラックが適用されることになり、政府やスポーツ庁をはじめ多くの関係者の皆様のご配慮にあらためて厚く御礼を申し上げます。来年もスポーツ界はコロナと共存しながら活動をしていかなければなりませんが、今回の決定で対象となる選手やスタッフが帰国後に速やかにトレーニングや試合に参加できることになり、今後の活動やオリンピックに向けた大きな一歩になると考えています」

 Jリーグ村井チェアマンは「今回のアスリートトラック適用に際し、政府やスポーツ庁をはじめ、多くの関係者の方々のご尽力に深く御礼申し上げます。また本措置の適用は、カタールへの出国前から大会期間中、そして帰国後の厳格な行動・健康管理など、専用のガイドライン遵守を約束してくれた選手やクラブの努力により成り立っています。当然、3クラブともがACLを少しでも勝ち進むことを願っておりますが、帰国しリーグ戦を迎える場合でも、選手は練習や試合に参加することが可能です。継続してガイドラインに則り、Jリーグ全体で感染拡大防止に最大限努めます。リーグ終盤戦、ルヴァンカップ決勝、そして東京オリンピック・パラリンピックを見据え、クラブの活動が充実し、ファン・サポーターの皆さまに楽しんでいただければ幸いです」

 コロナ禍でも最大限のサポートをしている日本のサッカー界。この後押しを受けて、ACL出場チームもさらなる活躍を見せられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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