「想像した文化とは違った」元コロンビア代表FWが短命だった中国時代を回想!「お金稼ぐために行ったけど…」

2020年11月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

移籍金52億円。大きな期待を背負うも…

広州恒大で本領を発揮できなかったマルティネスが中国時代を振り返った。 (C) Getty Images

 2016年の冬にアトレティコ・マドリーから広州恒大へ移籍した元コロンビア代表FWのジャクソン・マルティネスが、中国でのおよそ2年半を振り返った。

 2014年のブラジル・ワールドカップの日本戦でゴールを決め、一躍ブレイクを果たした大型ストライカーは、ハメス・ロドリゲスやラダメル・ファルカオと並ぶコロンビア代表の軸となっていたなかで、移籍金4200万ユーロ(約52億5000万円)でアジアへ渡った。

 しかし、エースナンバーの「9」を与えられもした周囲の期待とは裏腹に、満足のいく結果を残せず。相次ぐ怪我も相まって、鳴かず飛ばずのまま、2018年にポルティモネンセに期限付きで移籍。以降、中国へ戻ることはなかった。

 中国での挑戦を本人はどう捉えているのか。スペイン紙『AS』のインタビューに応じたマルティネスは、「全く異なる文化で、想像していたものとは違っていた」と振り返っている。

「僕がテレビやインターネットなどを通して見ていたものとは全く違う文化だった。中国は高度に発展していながら、人々は一生懸命に働いていた。それはサッカーでもそうだった。競争力もあって、何かが上手くいかなかったんだ」

 さらに「最初の15試合をやった後に、アトレティコ時代に負った怪我を再発してしまった。その後も何度も怪我を繰り返した」と語った元コロンビア代表FWは、「中国での時間は苦しみの連続だった」と話した。
 
「本当に苦しくて、苦痛に耐える日々だった。ただ、誰かが中国に行くことを強制したわけではなかった。僕自身の決定だったんだ。たしかにアトレティコが他のオファーを受け入れなかったのもあるが、何よりもお金を稼ぐチャンスだと思ったから行ったし、広州恒大と契約した。養わないといけない家族もいるからね」

 今年8月にポルティモネンセとの契約が満了を迎えて以来、契約先もなく無所属の状態が続いているマルティネス。先月にはラッパーとしてのキャリアを見出したことが話題となった34歳のストライカーだが、あくまで本人の目標は"復帰"だ。

「僕はもう数か月間も試合から離れている。だから、誰もが引退したと思っているだろうが、それは違うよ。一時期は医者から『もうプレーはできない』と言われていたけど、ようやくその怪我が癒えてきて、12月からトレーニングを再開させるところだ。

 プレーはかなり改善されたと思っている。もちろん、新しいチームと契約するためにはメディカルチェックを受ける必要性があるのは知っている。だから、その結果と医師の判断次第ではあるけど、僕は最後にもう一度だけサッカーがしたい」

 一部メディアで、母国の強豪インデペンディエンテ・メデジンとの契約が囁かれたマルティネス。再起の時は近いのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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