「ウォッカは常備されていた」元オランダ代表の超逸材がロシアでの驚愕話を告白!「あそこは壊れた街だった…」

2020年11月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「それがロシア。何でもありさ!」

マドリーで鳴かず飛ばずに終わったドレンテが、キャリア再生のために選んだのが、ロシアだったが……。 (C) Getty Images

 かつてオランダで異彩を放った逸材の興味深い発言が話題を呼んでいる。

 発信者となったのは、元オランダ代表MFのロイストン・ドレンテだ。2007年のU-21欧州選手権でMVPを獲得して一躍ブレイクを果たしながら、鳴り物入りで入団したレアル・マドリーで激しい競争に敗れて挫折。以降は、6か国8チームを渡り歩くも、満足のいく結果を残せないまま、表舞台から姿を消したかつての超逸材である。

 一度現役を退き、ラッパーや俳優業を務めた後、2年前にピッチに舞い戻り、現在はオランダ3部のコザッケン・ボーイズに在籍している33歳。そんな彼がオランダ公共放送『RTV Rijnmond』のインタビューで振り返ったのは、2013年1月からおよそ5か月間だけ在籍したロシアのスパルタク・ウラジカフカズでのエピソードだ。

 当時、R・マドリーを放出されて無所属だったものの、「カネはあったし、最初はプレーする気がなかった」というドレンテ。だが、5度に渡って熱烈なオファーを受け、「俺を助けようとしてくれたのを感じた。そして何よりもクールだった」とロシア行きを決断したという。

 しかし、当時ロシアのトップリーグで下位に甘んじていたチームが置かれていた環境は、想像を絶する場所だったという。ドレンテは、こう語っている。

「ウラジカフカズへの入団は思い描いたものとはかけ離れていた。いわば、あそこは壊れた街だったんだ。本当に全てが最悪だった」
 

 さらにドレンテは、チーム内での驚きの経験も披露した。

「とても印象的なことがある。それは選手たちのバスにウォッカが常備されていたことだ。不思議に思うだろ? でも、ロシアじゃそれが当たり前で、周りも平然としていたから、俺も飲んだ。難しく考えることはなかった。それがロシアだからさ。本当に何でもありさ」

 その後、食事に出かけたモスクワ市内にある高級レストランのオーナーに誘われ、英2部のレディングへと移籍していったドレンテ。彼は、最後に南ロシアでの半年間を次のようにまとめている。

「人生は必ずしもバラ色なだけじゃない。闇の一面もある。あそこじゃ言われた通りの金額も受け取れなかったけど、もちろん人生経験という意味では良かったし、一歩を踏み出せたことは悪くなかった」

 現在もラッパーとして活動するなど、周囲を驚かせ続けているドレンテ。そんな彼にロシアでの生活は小さくない影響を与えたようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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