「練習で狙っていた形」“強行出場”家長昭博が3得点を振り返る!「1月1日トロフィーを…」天皇杯にも意欲

2020年11月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「本当にいろんなプレッシャーもあった」

大一番で抜群の勝負強さを見せた家長。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 11月25日、川崎フロンターレはJ1リーグ29節でガンバ大阪とホーム・等々力陸上競技場で対戦。引き分け以上で優勝が決まるというこの大一番で、川崎は5-0で大勝を収め、2017・18年の連覇以来、3度目の優勝を決めた。

 ゲームが動いたのは22分。登里享平のクロスからレアンドロ・ダミアンが合わせ、先制点を奪う。するとそこからは家長昭博の独壇場。45分を皮切りに、49分、73分と立て続けにゴールを決め、見事ハットトリックを達成してみせた。

 そして、86分には今季限りでの引退を表明している中村憲剛を満を持して投入し、その4分後にも齋藤学が完全にとどめを刺すチーム5点目。会心の試合運びで、2年越しの覇権奪回を果たした。

 試合後の会見で、勝利の立役者となった家長は3得点を1つずつ説明。抜群の存在感を示す大卒ルーキー・三笘薫の名も出し、次のように振り返っている。

「1点目は昨日の練習で狙っていた形。ニアで誰かがそらして、ファーで自分が詰めるっていうのを練習していたので、それ通りにいった。2点目は本当にいいタイミングで薫が自分に出してくれて、あとはトラップして逆サイドに打てたのがよかった。3点目も薫のアシスト。最後詰めるだけで良かった」

 また、10連勝を2度達成するなど、1年通して圧倒的な戦いを見せつけるなかで、この日も2020年の川崎を象徴するかのようなゲーム内容で勝利を収めたことに対し、大きな手応えも示している。
 
「本当にいろんなプレッシャーもあったし、この試合で決めたいって思いもあったなかで、全員が本当に1つのボールに集中して戦えた。相手も相当なモチベーションで来たと思うが、それを上回るプレーと気持ちを出せた。今年1年間やってきたことを出せたと思う」

 そして、川崎で過去2度のリーグ制覇を経験し、2018年にはMVPにも選ばれた34歳は、そのときの優勝とはまた違った喜びがあるとも明かしている。

「17年・18年と2連覇が続いて、去年は3連覇を目指したなかで、非常に苦しい悔しいシーズンだった。それを受けて2020年もう1度チャレンジする年だっていうのを自分もそうだし、チームで掲げて今年は始まった。

 コロナで本当にいろんなことがあったシーズンだが、やっぱり優勝目指して1年間やってきて、チームで働いている人や応援してくれている人の思いも報われたので、また忘れられない1つの優勝になった」

 最後に、残るタイトル・天皇杯に向け、力強く意気込みを語った。

「1月1日の(天皇杯)決勝でプレーしてトロフィーを掲げるっていうのは特別なことだと思うし、憲剛さんとプレー出来るのも限られた時間なので、みんなでもう1度優勝して本当に最後全員が笑顔で終えられるようなシーズンにできたらと思う」

 この日のG大阪戦では左足首の怪我の影響で、痛み止めを打ちながらの強行出場だったという家長。鬼木達監督も「彼の漢気に期待して使ったが、それに応えてくれた。背中で見せる選手、結果で見せる選手」と称賛したように、背番号41の熱い気持ちが十分に伝わるビッグマッチだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】優勝に導く家長の3発!G大阪戦ハイライトはこちら!

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