インテルの「最強ストライカー番付」。ロナウド、イブラ、エトー、ミリートら現地記者が選んだTOP10は?

2020年11月11日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ロナウドとイブラは「3冠メンバー」を上回る

ロナウド(左上)、イブラヒモビッチ(右上)、ミリート(左下)、エトー(右下)は、インテルの歴史に名を残す名ストライカーだ。写真:Alberto LINGRIA,Getty Images

【番記者選定のインテル最強ストライカー番付TOP10(1990年以降)】
1位:ロナウド(元ブラジル代表)
2位:ズラタン・イブラヒモビッチ(元スウェーデン代表)
3位:ディエゴ・ミリート(元アルゼンチン代表)
4位:サミュエル・エトー(元カメルーン代表)
5位:クリスティアン・ヴィエリ(元イタリア代表)
6位:アドリアーノ(元ブラジル代表)
7位:マウロ・イカルディ(アルゼンチン代表)
8位:ルベン・ソサ(元ウルグアイ代表)
9位:イバン・サモラーノ(元チリ代表)
10位:ロドリゴ・パラシオ(元アルゼンチン代表)
 
 インテルの過去30年で最大のピークはもちろん、「トリプレッタ(3冠)」を達成した09-10シーズンだ。その伝説的なチームでミリートとエトーは、モウリーニョ監督の戦術的な要求に応えながら、重要なゴールを重ねて主役を演じた。とくにミリートはCL決勝でドッピエッタを記録するなど、大舞台における決定的なパフォーマンスが印象深い。
 
 とはいえ、クオリティーやインパクトを考えると、ロナウドの1位、イブラヒモビッチの2位は揺るがない。〝怪物〞ロナウドは97年夏の加入から99年11月に右膝靭帯断裂の大怪我を負うまで、破壊的な突破力と信じがたい得点力でインテリスタを熱狂の坩堝に引き込み、そしてあらゆる対戦相手を震え上がらせた。ピーク時のパフォーマンスの絶対値は、C・ロナウドやメッシを含めた過去30年のあらゆるストライカーの中でもトップだったと個人的には考える。
 
 いくつものメガクラブを渡り歩いたイブラヒモビッチは、インテルでもキャリアにおける重要な1ページを記している。マンチーニとモウリーニョが指揮した06年からの3シーズンで、圧倒的な存在感を放つエースに君臨。2000年代後半の黄金期確立に多大な貢献を果たした。

【動画】インテル時代のロナウドの全ゴールはこちら!
 5位はヴィエリ。当時の移籍金最高額(4648万ユーロ)でラツィオから加入した〝重戦車〞がエースを務めた90年代末から00年代中盤にかけてインテルは、つねにスクデットを争う強豪クラブであり続けた。
 
 それと比較すると、イカルディはニ度のセリエA得点王に輝いたとはいえ、「迷走した2010年代のエース」というイメージが色濃く残っているうえ、チームやクラブと揉めてキャプテンマークを剥奪されるなど晩節を汚した印象も否めない。7位あたりが妥当だろう。
 
 パフォーマンスの波が激しかったものの、好調時のモンスターぶりがインテリスタの心を掴み、いまなお愛されているのがアドリアーノだ。90年代初頭にたびたび救世主となったソサも、同じような立ち位置と言える。
 
 残る2枠にはゴール数ではなく、チームへの貢献度の高さ、そして不撓不屈の精神が光ったサモラーノとパラシオを選出した。悩んだ末にトップ10から外したのが、誰もが目を見張るようなスーパーゴールが少なくなく、多くのインテリスタが愛情を注いだ天才レフティーのレコバだ。
 
文●ダニエレ・V・モッローネ(ウルティモ・ウオモ記者)
翻訳●片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年11月5日号から転載
 

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