【ルヴァン杯】「なんとか決勝を実行したい」村井チェアマンは年明けの代替開催も視野に…来季の開幕をずらす可能性も考慮

2020年11月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「決勝の日程は両クラブの意向を踏まえたうえで決定する」

決勝の舞台については「新国立での開催を希望しているが、空き日程などにもよる。我々だけで決められるものではない」と語る村井チェアマン。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグは11月4日、柏レイソルでネルシーニョ監督や選手3名を含む計13名が新型コロナウイルス感染症の検査で陽性判定が出たことを受け、同クラブの進出が決定していた11月7日のルヴァンカップ決勝を中止し代替日程で開催する意向を発表。その後にオンライン上で緊急会見を行なった。

 会見に出席したJリーグの村井満チェアマンは「まずは柏レイソルで新型コロナウイルスに罹患された選手の方々、スタッフの皆様に心からお見舞いを申し上げます」と陽性判定を受けた柏関係者の身を案じ、またルヴァンカップの開催延期についての理由と経緯を明かした。

 当初は7日の決勝を行なう予定で進めていたものの、感染者が増えていることや「感染源や感染経路が明確に特定できる状況に至っていない」ことが原因だという。さらに現在保健所と行なわれている濃厚接触者の特定も困難を極めているため「3日後に迫るルヴァンカップを開催することが選手の安全を守る観点から非常にリスクが大きいと判断した」という。
 
 リーグ戦では試合成立要件について詳細に定めている一方で、カップ戦についてはあらかじめ定めておらず、「双方の協議の上でJリーグが判断するという事で進めていた」。ただし、「なるべく日程変更でギリギリまで開催する方向」で話を進めており、「日程変更してでも試合を行なう」ということは確認されているという。

 村井チェアマンは「最終的なルヴァン杯の決勝の日程は両クラブの意向を踏まえたうえで決定する」とし「世界ギネスレコードに登録されている伝統のある大会。予選もコロナ禍であってもYBC様をはじめ協力いただいて行なってこれた。なんとか決勝を実行したい」と改めて強調した。

 しかし今季はコロナ禍でただでさえ過密日程で行なわれているなか、対戦相手のFC東京は今月末からACLに参加するため、代替開催日は容易に見つからない。ACL前の期間では既にリーグ戦で日程が埋まっており、ACL期間中は物理的に不可能。さらにACL後も帰国後の隔離期間も発生するため現実的にはリーグ戦終了後という可能性が高い。

 その際は「年明けの可能性はゼロではないと考えている」とし、その場合は「(来季の)開幕をずらす可能性も考慮しつつ、日程調整にあたる」と村井チェアマンが語るように、ギリギリのスケジュール調整となるようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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