三好康児も躍動! アントワープが堅守で強敵を撃破。トッテナムはベイルの“拙攻”で完封負け【EL】

2020年10月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

後半開始とともにモウリーニョが切った大胆な策とは?

先発に抜擢されたベイルだったが、肝心の決定機にはほとんど絡めなかった。 (C) Getty Images

 現地時間10月29日に開催されたヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第2節(J組)で、三好康児が所属するアントワープは、トッテナム・ホットスパーをホームに迎えた。

 公式戦10戦負けなしと絶好調のトッテナムはこの試合でターンオーバーを採用。ケインとソン・フンミンの"強力デュオ"をベンチに置き、ベイルとヴィニシウスの今夏の新戦力コンビを抜擢した。一方のアントワープは、注目された三好を右ウイングバックとして先発起用した。

 立ち上がりから一進一退の攻防が続いたなかで、アントワープの三好が右サイドから切れ込むドリブルで見せ場を作る。8分には果敢な仕掛けでエリア内に侵入し、自らフィニッシュまで持ち込んだが、渾身のショットは相手DFにブロックされた。

 果敢なプレッシングで次第に主導権を握っていったアントワープは、ついには先手を取る。28分に相手DFデイビスから敵陣でボールを奪ったエムボカニがゴール前へラストパスを供給すると、エリア内でフリーとなっていたラファエロフが豪快な一撃を決めた。

 反撃に転じたいトッテナムだったが、普段の鋭さが鳴りを潜めて停滞。期待のベイルもマンツーマンでの守備に苦戦し、思うように決定機に絡めずに精彩を欠いた。
 
 連動性を欠いた拙攻が悪目立ちし、ほぼ何もできずに0-1で前半を折り返したトッテナムは、ハーフタイムにモウリーニョ監督が大胆な策を講じる。ソン・フンミン、ルーカス、ラメラ、ホイビェアを一気に投入。さらに56分には低調だったベイルを下げ、大黒柱のケインも送り込む。

 攻撃的な主力メンバーを矢継ぎ早に送り込んだスパーズ指揮官の意図を汲んだ選手たちは、前半の動きが嘘かのようなアグレッシブな猛攻を展開。65分を過ぎてからは疲労からやや動きが鈍り始めた相手を尻目に攻勢を強めていった。

 ソン・フンミンとケインの最強コンビを最前線に並べ、猛反撃に転じたトッテナムだったが、ファイナルサードでの精彩と創造性を欠き、眼前に立ちはだかる分厚いアントワープの守備ブロックを打ち崩せない。

 その後もアウェーチームは怒涛の攻めを展開したが、最後までホームチームの守備陣は集中力を欠かずに応戦。結局、試合は1-0でアントワープが虎の子の一点を守り抜いて勝利。強敵を相手にした連勝でグループJの単独首位に浮上した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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