「イメージ通りのFK」で23年連続ゴール! 40歳・遠藤保仁がジュビロ勝利の立役者に

2020年10月25日 白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

3ゴールすべてに絡む奮迅の活躍。

ザスパクサツ群馬戦でMOMに輝いた遠藤保仁。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

【J2リーグ第29節】ジュビロ磐田 3-1ザスパクサツ群馬(10月25日/@ヤマハスタジアム)
 
 MOMも当然という、圧巻のパフォーマンスだった。ザスパクサツ群馬戦におけるジュビロ磐田の遠藤保仁だ。
 
 10月5日にガンバ大阪からジュビロ磐田に期限付き移籍した40歳の司令塔は、3-4-1-2システムのダブルボランチで先発。司令塔として長短のパスを駆使して攻撃を華麗に操り、3ゴールすべてに絡む奮迅の活躍を見せた。
 
 まずは1点ビハインドで迎えた29分。ペナルティーエリア手前のほぼ中央で得たFKだった。右足で放たれたボールは、壁の上を越えて、ゴール右上に吸い込まれる。試合後、このジュビロ移籍後で初、そして1998年からJリーグ23年連続となるゴールを本人はこう振り返った。
 
「トレーニングから良い感覚で蹴れていた。距離的にも良かったし、仲間が上手くボールを隠してくれて、キーパーの位置も確認できていたので、良い所に蹴れれば入ると思っていました。イメージ通りです。初ゴールがホームだったのは嬉しいです。23年連続はもちろん嬉しい。これからも個人としてもチームとしてもゴールを増やしていきたい」
 
 後半に入るとさらにボールに触る機会が増えた遠藤は、76分に勝ち越しゴールを演出。ペナルティーエリア手前で小川大貴に横パスを送ると、そのシュートのこぼれ球を三木直土が押し込んだ。さらに79分には、これまたペナルティーエリア手前から左足でパスを出し、これを受けた山本康裕が倒されてPKを獲得。このPKをルキアンが決めた。
 
 3ゴールすべてに絡み、まさに勝利の立役者となった遠藤。不惑とはにわかには信じがたいプレーだった。しかし、その視線はすでに次を見据えている。11月1日のアビスパ福岡に向けては、こう語った。
 
「立場的には期限付き移籍ですけど、今はジュビロのために全力を尽すことしか考えていません。これからもゴールに関わる仕事を増やして、勝利に貢献したいです。アビスパは首位のチームですが、ここで勝てればポイント差も一気に縮まります。ジュビロにとって大事な試合になると思います。まだ(昇格などは)何も決まっていないし、勝利を目指します」
 
 アビスパ戦でも、ジュビロ最大のキーマンは間違いなく遠藤だろう。
 
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
 

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