宮本ガンバが終盤のアデミウソン弾で苦手・柏に劇的勝利! 9戦負けなしでついに3位に浮上!

2020年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

劣勢のなかで無類の勝負強さを発揮!

強烈な勝ち越しゴールを決めるアデミウソン。途中出場で大仕事をやってのけた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ第24節]G大阪 2-1 柏/10月24日/パナスタ

 いきなりヒヤリとさせられたのは、ホームのガンバ大阪だ。

 柏レイソルお得意のショートカウンターを封じるべく最終ラインが高めのライン設定を施すと、4分にクリスチアーノにあっさり突破され、7分にもオルンガの飛び出しをGK東口が身を挺してブロックするピンチに見舞われる。大事には至らなかったものの、守→攻の切り替え時に井手口と山本の2ボランチが柏のプレッシングの標的となり、なかなかボールを前に運べない時間帯が続いた。

 それでも敵陣で小野瀬や左SBの福田が少しずつ起点を作りはじめ、緩やかながらボール支配を高めて劣勢を挽回していく。柏のファウルを誘ってはリスタートから好機を窺い、17分には宇佐美が際どいシュートを放った。

 ともに連動したプレスが機能し、攻守両面で引き締まった好ゲームを展開。ただ、積極性を打ち出すもののチャンスを掴めないG大阪に対して、柏は31分にFKから江坂がフリーヘッドで合わせた一撃がバーを超え、35分にも井手口からボールを奪うショートカウンターをはめ込んだが、クリスチアーノの決定打は大きく枠を外れてしまう。より効果的な攻めを構築した柏ではあったが、フィニッシュ精度を欠き、0-0で前半を折り返した。

 ハーフタイムにG大阪の宮本監督は「クロスへの入り方」「セカンドボールへの対応」「球際の強さ」を改善点に上げて、選手たちを送り出す。すると、52分だった。小野瀬がブレ球ショットでGKキム・スンギュをテストしてCKを掴む。その左CKからインスイングで宇佐美が鋭いボールを供給し、パトリックと競り合ったキム・スンギュが思わずファンブル。ボールはそのままゴールラインを割り、G大阪が願ってもない先制点を奪取した。

 ペースを握っていた柏は当然、猛烈な反攻に転じる。ハイプレスの位置をいっそう高め、G大阪を自陣に押し込んでいく。江坂が神出鬼没な動きをさらに活発化させ、オルンガやクリスチアーノが最終局面でアイデアを絞り出してはG大阪ゴールに迫った。63分、G大阪に立て続けにビッグチャンスを与えるも、ここはキム・スンギュが堅守で凌ぎ切って追加点を許さない。

 そんな柏の執念が実ったのは79分。浮き球から江坂がスルーパスを送り、抜け出したオルンガが左足ショットでGK東口を制して、試合を振り出しに戻した。

 勝てば3位に浮上できるG大阪は渡邉、矢島を投じる人海戦術で勝ち越し点を追う。そして89分、劇的ゴールが生まれる。アデミウソンが強烈な左足ミドルをねじ込んで、ふたたび突き放したのだ。

 試合はこのままG大阪が逃げ切って2-1の快勝。これで先制すると12勝3分けの戦績だ。前回対戦で0-3の完敗を喫した苦手な相手にリベンジを果たし、本拠地パナスタでの対柏戦・初勝利ともなった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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