「戻ってくるたびにいなくなる」相次ぐ故障に悩むアザールにマドリーOBも落胆「もう時間は長くない…」

2020年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

“アザール愛”を強調も…

マドリーではコンディションの問題から満足のいくプレーができていないアザールに、元Jリーガーがコメントを寄せた。 (C) Getty Images

 大枚を叩いた補強だっただけに、レアル・マドリーとそのサポーターたちの期待は大きく、本人も憧れのクラブでの新たな生活に意気込んでいた。だが、エデン・アザールはスペインで苦しみ続けている。

 その最大の理由は、フィジカルの問題だ。

 2019年にチェルシーからマドリーに移籍したアザールは、いまだ本領を発揮できずにいる。昨シーズンは公式戦の出場が22試合にとどまり、今シーズンも開幕から故障によってプレーできていない。ジネディーヌ・ジダン監督は先日、再び右足の筋肉を負傷したベルギー代表MFが当初の見込みより深刻な状態にあると明かした。

 現時点で復帰は11月になるとみられているアザール。一部で太りすぎ問題も指摘されているだけに、復活を期待していた周囲は再び落胆することになった。

 マドリーOBのミカエル・ラウドルップもアザールに落胆するひとりだ。英公共放送『BBC』で、元ヴィッセル神戸の魔術師は、「何がいけないのか分からない。チェルシー時代もケガはあったが、これほどではなかった」と話した。

「チェルシーでも代表でも、私は何度となく彼を見てきた。本当に彼は楽しいんだ。最近のサッカーでこういう類の選手がいないと思うからね。ボールを持って、1対1や1対2で勝負する選手だ。我々には彼が必要なんだよ。でないと、誰が特別なことをするんだ?」
 

"アザール愛"を強調したラウドルップは、「戻ってきたと思うたびに、数試合で再離脱だ。彼のような素晴らしい選手なのに、どんどん時間がなくなっていくのを見るのは悲しいよ」と続けている。

「復活を願うが、年をとるにつれて、以前のレベルに戻るのがさらに大変になるのが問題だ」

 復活を望んでいるのは、ラウドルップだけではない。そしてもちろん、アザール本人が現状からの脱却を望んでいるはずだ。ただ、昨シーズンに続き、復帰と離脱を繰り返すことになれば、評価と市場価値のさらなる下落は避けられない。

 キャリアの正念場を迎えたアザールは、フィジカルの問題を克服し、完全復活を遂げられるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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