「僕は横から支える」最年長37歳、川島永嗣が考える日本代表での自身の役割。“コロナ禍”で代表戦がもたらす価値は

2020年10月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「喜びにいまは満ち溢れている」

今回の招集メンバ―のなかで最年長となった川島(写真中央)。チーム内で自身が心がける役割とは。(C)JFA

 オランダ・ユトレヒトでの日本代表合宿に参加するGK川島永嗣が10月6日、オンライン取材に応じ、代表での自身の役割と、コロナ禍で実施される代表戦がもたらす大きな価値について語った。

 新型コロナウイルスの影響で、代表活動自体が約10か月ぶり。さらに日本から選手を派遣すると帰国後14日間の隔離措置が発生するため、招集メンバーは欧州組のみとなるなど、様々な制限のなかで実施されることとなった。

 川島は「本当に待ちに待った代表活動」であると喜びを露わにした。

「選手・スタッフ含めて、ずっと試合がないなかで、もやもやした気持ちもあったと思います。サッカーファンもずっとこの時を待ち望んでいたと思うので、本当にいまみんなと合流できて嬉しいですし、試合に向かって行ける喜びに今は満ち溢れている感じですね」

 今回、チームのなかでは最年長となる37歳。これまでベルギーやスコットランド、フランスといったヨーロッパのクラブを渡り歩き、豊富な経験を手にこの合宿に臨む。それでも川島は、チームを引っ張る存在ではなく、支える存在に徹するとの意思を示した。

「もちろん自分に経験があったり、年齢も上ですし、もしかしたら多くのことを知っている部分もあるかもしれない。ただ今はヨーロッパでプレーする選手が増えていますし、それがスタンダードになりつつある。どちらかというと僕が教えたり引っ張ったりするよりは、逆に若い選手がチームを引っ張っていくという意識でいる方がチームは確実に伸びていくと思う。そういう意味で僕は横から支える気持ちでいいんじゃないかなと思うぐらい、若い選手はそういった能力やキャラクターがあると思っています」
 
 また、ついに動き出した日本代表だが、久しぶりの代表戦はサッカーを愛する多くの人にとって待ちに待った瞬間となる。このことについては、「子供たちが夢を抱くのと同じように日本代表という場所はすべての人にとって夢だと思う」と述べ、そのうえで改めて日本代表が持つ大きな価値を語った。

「やはりこうやって試合をしたり、そういう姿を見せることが子供たちにとって一番の良い影響を与える部分だと思う。今回もこうやって試合をさせてもらえることが、自分たちにとってもそうですし、多くの人にとってまた新たな希望というものに応えられるのかなと思います」

 では、どういった部分を日本のファンや子供たちに見せることが、日本サッカーの成長につながるのだろうか。

「今回選ばれたのがヨーロッパでプレーしている選手だけっていう部分では、それがスタンダードに自分たちのなかでなってきている。いままで自分たちは世界との差だったりとか、そういう部分を多く語られてきたと思いますけど、そこを語るのではなくて、それが自分たちのなかでも普通になっていかなきゃいけないと思う。そういう新たなレベルで自分たちがプレーしているんだっていう部分は、もっともっと見せていかなければいけないと思う」

 日本代表はこれから9日にカメルーン代表と、13日にコートジボワール代表と対戦する。いずれもアフリカの強豪が相手だが、だからこそ普段から屈強な外国人選手とぶつかり合う欧州組の力に期待したいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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