「全く競技が違う」吉田麻也が語る“フットボール”と“カルチョ”。Jリーグや日本代表へは…

2020年10月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

内田篤人の引退会見の言葉に賛同

代表合宿初日の練習に参加した吉田。(C)JFA

 日本代表は10月5日、今年初となる活動を遠征先のオランダ・ユトレヒトでスタートさせた。合流したばかりという吉田麻也は、初日の練習前にオンライン上で取材に応じた。

「内田(篤人)選手も引退会見で言っていましたけど、全く競技が違う」と各国でのサッカーの違いを語った。

 吉田は2012年から過ごしたイングランドのサウサンプトンから今年1月末にイタリアのサンプドリアに移籍し、31歳にしてセリエAに初挑戦。プロデビューを飾った日本の名古屋グランパス、初めて欧州へ渡ったオランダのVVVと合わせて4か国目となる。

「僕個人的にはJリーグとヨーロッパのサッカーは違うと思いますし、もっと細かく言うと、イングランドの"フットボール"とイタリアの"カルチョ"でもまた全然違うものだなと、この半年、実際に自分がそこに身を置いて実感しています」という。

 さらに、具体的な違いに言及すると、「サッカーの運動量とインテンシティというのはイギリスの方が圧倒的にあるかなと思いました」その一方でイタリアでは「ゴール前でのクオリティ」に違いがあるという。

「イブラヒモビッチやクリスティアーノ・ロナウドだったり、うちにいるクアリアレッラだったり、そういうベテラン選手たちのほとんどが試合で動かないんですけど、ワンチャンスをモノにできる、集中力と決定力を持っていますし、それで結果を出せばイタリアでは認められるんだなと。イタリアのサッカーというかFWの特長なのかなと感じています」
 
 それに合わせて自身のプレーも柔軟に変化させ「DFとしてはイギリスの時ほど前に前にとインターセプトとかを狙うより、ボックス内に入ってきたところをしっかりブロックするというのが求められていると感じます」と解説した。

「上手くいくこともあれば、行かないこともある。それはピッチ内外で同じだと思うので、長らく同じチームにいたからこそ、自分の凝り固まっていた考え方だったり、サッカーに対するモノというのを、一度壊して、また再構築してより強固なものをつくっていきたいなと思っています」とさらなる進化を窺わせた。

 そんな吉田は、セリエAのサンプドリアへ移籍して初めて参加した日本代表について、「全体的なベースはもちろん上げないといけないですけど、個々の選手がより高いステージでプレーしなければいけないというのが、個人個人の課題かなと思います。

 チームとしては、予選を通して戦うなかでもっともっとタフにならないといけないですし、もっと国際経験を積まないといけない。厳しい試合でも勝ちをもぎ取れるチームにならないといけないと思います。そういう意味ではこの2試合の相手というのは本当に強豪で、非常にタフな試合になる。なかなかこういう活動が限られているなかで、チャンスをもらえたというのは、僕らにとって非常にプラスになるんじゃないかなと思います」と語った。

 日本代表の2020年の初戦となる10月9日のカメルーン戦で、守備大国イタリアでもまれた吉田はどのようなパフォーマンスを見せるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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