なぜ久保建英に出番を与えないのか? 批判を浴びるエメリ監督が明かした理由「昨季は良いシーズンを送ったが…」

2020年10月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「交代は容易ではなかった」

批判もある久保の起用法について、エメリ監督(右)が言及した。(C) Rafa HUERTA,Getty Images

 現地時間10月4日に開催されたラ・リーガ第5節で、久保建英が所属するビジャレアルは、強豪アトレティコ・マドリーとのアウェーゲームに挑み、スコアレスドローに終わった。

 出場機会が少ないことで"スタメン待望論"も巻き起こっている久保は、4試合連続のベンチスタート。ウナイ・エメリ監督が2枚目の交代カードとして投入したのは、85分だった。

 限られた時間で何とかアピールをしようとした16番は、しかしその気持ちが裏目に出て、自陣で2度のボールロストを犯す。そのうち1回はあわや失点というピンチを招くなど、ポジティブな印象を残せなかった。

 エメリ監督は試合後、久保の起用法について言及した。スペイン紙『Marca』などが伝えた。

「彼はまだ18歳(実際は19歳)で、日々、経験を積んでいる。彼がプレーするすべての時間が糧になるんだ。今日もまた新しい要求に適応している。(マジョルカでの)昨シーズンはプリメーラ(1部)で、良いシーズンを送り、獲得したいと思った。彼は非常に明確な道筋を示しており、今シーズン、我々とともに成長したいと思っている。その成長が、チームがより良くなる助けとなるんだ。ただ、それにはプロセスというものがある」

【動画】久保建英がアトレティコ戦に途中出場!危険なボールロストにエースが…
 まだ、チームにフィットさせている段階だと語ったスペイン人指揮官は、続けてこの試合でも久保の投入が遅かった理由についても明かしている。

「今日の試合は、(スタメン)11人がタスクに非常に関与していて、誰かが途中で入って、同じ感覚でプレーさせるにはリスクがあった。交代は容易ではなかった。だが、(終盤で)クボとサム(チュクウェゼ)に責任を負わせるリスクを冒した。彼らにとっては良い経験だったと思う」

 強豪アトレティコとアウェーゲームで、勝点1を持ち帰れたのはビジャレアルにとっては収穫だ。開幕節で6ゴールを叩き出した敵の強力攻撃陣をほぼ完璧に抑え込んでいただけに、指揮官は選手交代でバランスを崩したくなかったのだろう。

 実際、5枚の交代枠のうち、エメリ監督はチュクウェゼ(72分~)と久保という2枚のカードしか切らなかった。むしろ、この大一番で出場時間が与えられたことが、期待の大きさを物語っていると言えるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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