【鹿島】右でも左でも問題なし。犬飼不在でも関川郁万がいる――そんな奮闘に期待したい

2020年09月25日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「1対1で負けなければ失点することもない」

タフなディフェンスが持ち味の関川。試合を重ねるごとに冷静な対応も際立つようになってきた。写真:徳原隆元

 前節の湘南戦はキャプテンの三竿健斗が出場停止だったが、次節の大分戦ではディフェンスリーダーの犬飼智也が累積警告で出場できない。

 犬飼の代役は"レフティ"の町田浩樹の可能性が高いが、そうなれば4バックの2CBは左が町田、右が関川郁万となるだろう。

 この組み合わせによって、左右の立ち位置が変わるのが関川だ。犬飼と組む時は左に入るが、左利きの町田とのペアでは右に。2月の広島との開幕戦でもその配置だった。

 現在の7連勝のなか、関川と犬飼は6試合でコンビを組んでおり、関川自身は「今は左のほうがやりやすさを感じている」と言う。

「左のほうが右足でボールを持てるし、詰まった時も右足でコントロールしてパスも出せるので、スムーズにできる部分はあります」

 もっとも、基本的には「別にどっちでもいい」というスタンスで、右に入ったとしても大きな問題はないだろう。

 町田とのコンビについては「マチくんのほうが年上だし、出ている試合数も多いし、代表での経験もたくさんあるので、学びながらというか、でも自分が思っていることは言っていきたいし、思っていることを言い合えれば」とコミュニケーションを重視して、自陣ゴールに鍵をかける。
 
 8連勝がかかる大分戦に向けては「自分のところで1対1で負けなければ失点することもないと思うので、そういう意識を強く持ってやっていきたい」と、1-0の完封勝利を収めた湘南戦に続き、無失点を目指す。

 持ち前のタフなディフェンスは健在で、試合を重ねるごとに冷静な対応も際立ってきた。ビルドアップでは攻撃を加速させるような縦パスを打ち込む回数が増えてきた印象だ。プロ1年目の昨季は"出場ゼロ"だったリーグ戦で今季はすでに10試合でピッチに立ち、戦績は7勝2分1敗と高い勝率を誇る。本人も少なからず自信を深めているはずだ。

 今季は若手の台頭が目立つ鹿島において、20歳の関川も大きな飛躍を遂げようとしている。経験豊富な犬飼が不在でも関川がいる――そんな頼もしいパフォーマンスを見せられるか。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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