【Jリーグ前半戦 日本人ベストプレーヤー|GK編】新旧の日本代表勢が存在感!若手の台頭が目立つも安定感を見せたのは…

2020年09月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

ライター5氏が、日本人選手限定でベストプレーヤーを選出!

左から大迫敬介(広島)、東口順昭(G大阪)、西川周作(浦和)写真:サッカーダイジェスト

 J1リーグは9月19日・20日に17節を終了し、シーズン前半戦を終えた。コロナ禍の影響による怒涛の過密スケジュールのなか、前半戦で出色のパフォーマンスを見せたのは誰か? ライター5氏に、日本人選手に限定してポジションごとのベストプレーヤーを選んでもらった。今回はGK編だ。

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加部究氏(スポーツライター)

●大迫敬介(サンフレッチェ広島)
<前半戦成績:12試合出場・16失点>
 前半戦を終えて5チームが20失点以下に抑えたが、川崎、C大阪、名古屋は外国人GKが君臨。残る2チームは広島と鳥栖なので、後者のゴールマウスに立ち続ける高丘陽平の健闘が光る前半戦だった。一方で守備局面では5-4-1のブロックを作る手堅い広島では、最後の砦として大迫敬介の反射神経と読みを活かしたセーブが光った。守備でのパフォーマンスの質は、東口順昭(G大阪)や林彰洋(FC東京)も甲乙つけ難いが、セーブした後も広い視野を確保しようと努め、精度の高いロングフィードや速いテンポでのスローなどで攻撃の起点となるケースも目立った。代表歴を持つ林卓人を押さえてスタメンを勝ち取り、安定性、信頼度ともに増している。

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佐藤俊氏(スポーツライター)

●東口順昭(ガンバ大阪)
<前半戦成績:16試合出場・21失点>
 キム・ジンヒョン、チョン・ソンリョン、ランゲラックら上位チームには、素晴らしいGKがいる。一方、日本人GKでは東口順昭も非常に好調だ。神戸戦では、古橋享梧のシュートを指先で弾き出すなど、チームの勝利と4連勝に貢献。もともとセービングには定評があり、加えてシュートへの反応、ステップワーク、そしてポジショニングの良さからGKとして安定感は抜群だった。三浦弦太や昌子源が積極的な守備ができているのは、優秀なGKが背後にいることで最後は東口がなんとかしてくれると思えるからだ。チームは、まだまだ本調子ではないが、東口は好調を維持。もし、彼がいなければ、ガンバは今よりも勝ち星を失っていただろう。
 

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清水英斗氏(サッカーライター)

●西川周作(浦和レッズ)
<前半戦成績:17試合出場・31失点>
 4-4-2の堅守速攻スタイルへ移行した今季の浦和において、西川はミシャ時代のようにビルドアップに多く関わるシーンはない。しかし、時折繰り出すパントキックはため息が出るほど素晴らしく、正確無比なライナーで、まるでボールを投げたかのように味方の胸元へ届ける。やはり健在だ。また、そうしたキックの良さだけでなく、GKの本分であるセービングでも、今季は勝負どころでゴールに鍵をかけ、勝点3へと導いてきた。ディフェンスラインもターンオーバーが多いため、GKとして連係は難しくなるが、トーマス・デンや槙野智章らが定着する中で、さらに機能性を高めたいところだ。
 

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