「彼のフランス語はそう悪くない」「パリSGのブラジル人よりも…」長友佑都のマルセイユ加入後の様子が話題に! 【現地発】

2020年09月04日 結城麻里

酒井宏樹とのやり取りも微笑ましく…

入団記者会見時の長友。背番号は「25」に決まった。 (C)Getty Images

 オランピック・ド・マルセイユに入団したばかりの長友佑都が、早くもロッカールームでフランス語を披露、それを酒井宏樹がからかって、地元でちょっとした話題になっている。

 その様子を報道したのは、マルセイユ・ファン向けのサイト『CŒUR MARSEILLAIS.FR』。「マルセイユのハート」という意味の命名だ。

 それによると長友は、さっそくフランス語でコミュニケーションにトライ。それを見た酒井は思わず笑い出し、笑顔がなかなか収まらなかったという。

 酒井は長友の様子をビデオにも収録し、ツイッターで公開。ロッカールームに座った長友が、「オオ、ウィ!」「メルシ!」などとスタッフに応答する姿が映っている。しかも「ほんとにいた」「もうみんなと話してるし笑」の酒井コメントが、ほんわかムードをよく伝えていたため、ファンからも「あはは、サカイ、幸せなんだなあ」などの反響が出た。

 同サイトはこれを受けて、「とはいえ、フランス入りしたばかりの選手にしては、彼(長友)のフランス語はそう悪くない」と書き、「パリ・サンジェルマンには、3年も前からいるのにフランス語レベルが長友より低いブラジル人がいる」と、宿敵をめいっぱい皮肉るのも忘れなかった。

 同記事は、「サカイのからかいエピソードは、アンドレ・ヴィラス=ボアス率いるチーム内の精神状況が本当に、非常にいいことを、改めて証明している」とも分析。長友についても、「チャンピオンズ・リーグ(CL)の経験をもたらしてくれるだろう」と大きな期待をかけている。

 もっとも長友入団をめぐっては、まだ不安視するマルセイユのファンもいる。

 とくに長友が"やる気満々ムード"を発散していることから、「(ジョルダン・)アマビのバックアッパーなど務めようとはしていない。先発の座を奪うことしか考えていないのでは?」、「だとするとチームに混乱が起きる可能性もある」と心配するファンも少なくないようだ。

 ただ、権威ある全国紙『L’EQUIPE』は、「マルセイユの未来ではないが、即戦力になる」と長友の経歴を紹介し、「ヒロキ・サカイの存在が、彼のフィットを助けてくれるだろう」と報道した。

 果たして長友は、バックアッパーとしてベンチを快く受け入れ、ムードメイキングもしながら、それでいて出番が来たら即活躍する、というハイレベルな期待に応えられるだろうか。

 マルセイユはフランス人のハートのクラブ。熱い視線が注がれている。

取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中