【柏】呉屋大翔、「同期」の絆が生んだ決意のゴール!「オルンガがいない試合で負けたら話にならない」

2020年09月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ここまでリーグ戦の先発はわずか1試合

オルンガ不在の試合で存在感を示した呉屋。(C)Getty Images

[ルヴァン杯準々決勝]柏3-0C大阪/9月2日(水)/ヤンマー

 ルヴァンカップ準々決勝、柏レイソルはセレッソ大阪とアウェーで対戦。3-0の快勝で横浜F・マリノスとの準決勝へ駒を進めた。この試合、待望の先制ゴールを奪ったのは、得点王を快走するオルンガの陰に隠れ、リーグ戦ではなかなか出番を得られていない呉屋大翔だった。

 自身も決定機を外し、なかなか先制点を奪えない中で迎えた40分。呉屋は速攻を仕掛けた江坂任からゴール前でパスを受けると、対応するディフェンスをあえて抜ききらず、ボールを少し横にずらし利き足ではない左足で、振りの速いシュート。これが足を出すのがワンテンポ遅れたディフェンスの横を抜けゴールネットを揺らした。チームはその後、ゲーム終盤に江坂の2点を追加するも、試合を通してこの1点が大きくモノを言い、結果的に決勝点ともなった。

 殊勲のゴールを奪った呉屋は試合後に、「カウンターのチャンスは絶対あるかなと思っていた」と狙い通りのゴールだったことを明かし、その一方で「あとは流れに身を任せた」とあくまで自然体の中で生まれたものだったとも話している。

 また続けて、リーグ戦の10節・C大阪戦以降、約2週間にわたり試合出場がない現状について、「点を取り切れてなかったのが、出場時間に影響していると思う。結果を出したいと思っていた」とゴールの裏には強い決意があったことも吐露。
 
 それでも出番時間を増やすためには、13試合で14ゴールとJリーグ新記録も狙える勢いで得点を量産し続ける同じFWのライバル、オルンガからポジションを奪わなければならない。

 そんな現状に対しては、「オルンガもすごい結果を出しているし、いい刺激になっている。悔しい気持ちもあるけど、そういうところで折り合いをつけている。だからいないところで負けたら話にならなかった」とライバルの存在が自分にとってプラスになっている部分もあり、ポジティブに捉えていると説明。そのうえでケニア人ストライカーがベンチ外だったこの試合こそ大事だったと強調した。

 そしてインタビューでは、ゴール後に見せた怪我の高橋祐治に捧げる指で「3」を作ったパフォーマンスの話題にも。呉屋は、「実は同期のLINEでゴールを決めたらやろうと言っていた」と、同期同士の固い絆が生んだ行動だと打ち明けた。

 昨季はJ2のV・ファーレン長崎で22ゴールを決めるなど生粋の点取り屋。ここまではリーグ戦の先発はわずか1試合と不完全燃焼の状態が続くが、この日の1点を弾みにスタメン奪取、そしてゴール量産を目指す。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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