なぜ久保建英は契約寸前でセビージャ移籍を取りやめたのか――。どうしても譲れなかった“条件”とは?

2020年08月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

マドリーは「将来性のあるタレントを支配下に置きたい」

一時はセビージャ移籍が濃厚とさせていたが、最終的に久保が選んだのはビジャレアルだった。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 ミランやバイエルンといったビッグクラブを含む数10チームが参戦したと言われる久保建英の争奪戦。周知の通り、19歳の日本代表MFを1年レンタルで手中に収めたのはビジャレアルだった。

 だが、この"イエローサブマリン"が久保の獲得に動いたのは、ウナイ・エメリ監督が就任してからであり、むしろライバルに後れをとっていた。

 結局、この経験豊富な指揮官が熱心に勧誘したことや、ヨーロッパリーグ(EL)に出場できる点などが決め手となって、久保と保有元のレアル・マドリーはビジャレアルへの移籍を決断したわけだが、一時最有力と言われていたのは、セビージャだった。

 ELよりも格上のチャンピオンズ・リーグに出場できるという点でも魅力的だったはずのセビージャ移籍は、契約目前でご破算となったのか。

 現地時間8月29日、スペインのデジタル紙『El Espanol』は、「ブラヒムからクボまで。マドリーの若きタレントの貸し出し戦略」と見出しをつけた記事の中で、こう綴っている。

「クボは買い取りオプションなしでビジャレアルへのローンが決まった。その前にセビージャに行く可能性があったが、買い取りオプションを含めたいと主張したため、交渉は打ち切りとなった」

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 また、ミランへの移籍が濃厚となっている21歳のFWブラヒム・ディアスも、買い取りオプションの付帯を打診されたものの、マドリーが拒否。買い戻しオプションが付かない限り、条項は見送られるという。

「マドリーは、将来性のあるタレントを支配下に置くことを望んでおり、レンタルは成長を促すための"賭け"。それが買い取りオプションを拒否する理由だ」と記事は綴っている。

 かくして、ビジャレアルへの移籍が決まった久保。この一年でマドリーが望む成長を勝ち取ることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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