【Jユース選抜vs高校選抜】一美和成(大津高)|求めるのはあくまで“結果”

2015年03月01日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

「FWなので、やっぱり結果が欲しかった」(一美)

31分にクロスから先制点を導いた一美。チャンスに絡んだが、欲しかった結果は得られなかった。(C) SOCCER DIGEST

 「FUJI XEROX SUPER CUP 2015」の前座試合として行なわれた「NEXT GENERATION MATCH」は、高校選抜がJユース選抜に2-1で勝利した。
 
 ここでは、高校選抜の一員として先発出場したFW一美和成のレポートをお届けする。
 
FUJI XEROX SUPER CUP 2015  NEXT GENERATION MATCH
日本高校サッカー選抜 2-1 U-18 Jリーグ選抜  
2月28日(土)/10:20/日産スタジアム
 
――◆――◆――
 
 高校選抜の先制点は、大津高2年のFW一美和成のお膳立てから生まれた。
 
 31分、右サイドを抜け出すと中央へ低いクロスを供給。走り込んだMF渡邊凌磨のシュートはDFに当たったが、こぼれ球を頭で押し込み均衡を破った。
 
 その後も180㌢を越す相手のCBコンビを相手に、恵まれた体躯を活かしながらポストプレーでチャンスメイク。「最初は連係に不安はありましたけど、みんな思った以上にサポートが速かったし、周りを上手く活かせたと思う」と、一定の手応えを示した。
 
 一方で、本人は課題も口にする。
「FWなので、やっぱり結果が欲しかった。そういう部分では物足りなさが残りましたね」
 
 前半のみの出場で放ったシュートは1本のみ。怪我の影響により2月上旬の合宿を辞退するなど準備期間の短さも考慮すべきだが、ゴール前の迫力を欠いたのも確かだった。
 
 一美は昨年、DFからFWに転向したばかりという異色の経歴を持つ。昨夏のインターハイでFWとして全試合に出場しチームの準優勝に貢献したことが自信となり、前線で勝負する決心を固めた。
 
 「常に得点を決められる選手になる」と誓った今季は、チャンスメイクだけでなく〝ゴール″で九州新人大会優勝に貢献するなど、理想に一歩ずつ近づきつつある。だからこそ、「アシストだけでは不十分」と思うのは当然だろう。
 
 「高校選抜では、ヨーロッパに遠征してレベルの高いチームとの対戦もある。そういう環境のなかで多くのものを吸収して個人としても、チームとしてもレベルアップにつなげていきたい」
 
 FWとしての経験の浅さを感じさせないプレーには、大津高の平岡和徳監督も「ポテンシャルの高さは十分」と太鼓判を押す。周囲の期待も高まるCFは、高校選抜でのプレーを経てさらなる飛躍を狙う。
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
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