現地時間８月７日、ユベントスはチャンピオンズ・リーグ（CL）のラウンド・オブ・16第２レグで、リヨンに２-１と勝利したが、アウェーゴールの差で、イタリア王者は16強での敗退が決まった。

　国内では前人未到の９連覇を果たしたユーベだが、最大の目標に掲げていた欧州最高峰の舞台で４年ぶりのベスト８にも進めず、クラブやマウリツィオ・サッリ監督は批判にさらされている。

　とりわけ標的とされているのが指揮官だ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のアンケートでは、6700人を超えるユーザーのうち、50％強と半数以上が責任はサッリにあると回答。約28％の「選手たち」、約21％の「クラブ」とは大きな開きがある。

　セリエAでの勝利に慣れているサポーターは、サッリの続投を望んでいない。『Gazzetta dello Sport』の別のアンケートでは、１万人以上のユーザーのうち、65％強が解任を要求。「もう１度チャンスを与える」と答えたのは、34％強にとどまった。

　サッリは試合後に「私は何も予期していない。契約があり、それを遵守する。ハイレベルなディレクターたちが、１試合を基に決定するとは思わない。もっと幅広い検討すると思う」と述べている。

「こういう質問はフロントに対して侮辱的だと思う。わたしが彼らなら介入するね」
 

　一方、アンドレア・アニェッリ会長は、「国内９連覇でサッリと一緒にカルチョの歴史の素晴らしい１ページを記した」としたうえで、「CLは落胆だ。以前はCLが夢だったとしたら、今は目標だ」と話した。

「このように敗退すれば落胆だよ。数日かけて、総合的に検討する」

　さらにアニェッリ会長は「１試合で１シーズンの評価をしてはいけない」と強調しつつ、パリ・サンジェルマン移籍報道が浮上したクリスチアーノ・ロナウドやフロント陣の残留は口にしている。

「メディアはたまに悪意を報じる。（C・ロナウドは）ユベントスの大黒柱だ。来シーズンへの補強？最終的に選ぶのは私だが、ユーベにふさわしい選手を獲得するのはもちろんだ。先日、私は（パベル・）ネドベド副会長や（ファビオ・）パラーティチSDを称賛したはず。フロントを高く評価している。一緒に目標の追及に貢献していく」

　首脳陣と共に、アニェッリ会長は数日後にどのような決断を下すのか。１年でサッリに別れを告げるのか、イタリア王者の選択に注目が集まる。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部