「親しい関係じゃなかった」元神戸の助っ人FWが語るイニエスタらスター軍団の実情「ポドルスキが中心にいたけど…」

2020年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「イニエスタは本当に謙虚だった」

イニエスタやポドルスキと一緒にプレーしたウェリントンが当時のチームを回想した。 (C) SOCCER DIGEST

 2017年3月にドイツ代表のルーカス・ポドルスキを獲得すると、翌年の夏には"スペインの至宝"アンドレス・イニエスタを手中に収め、一気に世界から注目されるクラブとなったヴィッセル神戸。その変貌ぶりを知るブラジル人ストライカーがいる。現在、母国のボタフォゴSPでプレーするウェリントンだ。

 2018年にアビスパ福岡から神戸に加入していたウェリントンは、ポドルスキやイニエスタ、ダビド・ビジャ、セルジ・サンペールらとプレー。まさにスター軍団化していく過程を肌で体感してきた助っ人である。

 福岡と神戸、湘南ベルマーレの3クラブでプレーし、Jリーグを熟知する男は、ブラジル・メディア『ESPN』のインタビューで、2トップを組んだポドルスキとの思い出を振り返っている。

「ポドルスキは試合中に相手に文句を垂れたり、時には味方も激しくなじったりしていた。でも、あれが彼のスタイルなんだと思う。ピッチ外じゃスタッフの服を取り上げて、ロッカールームの天井に吊り下げたり、あるGKのスパイクを移動日に落書きしたりしたこともあったな。ミキタニ会長が来て、ピリッとした空気になった時もおちゃらけて、緊張を和らげようとしていたのは彼だったね」

 ウェリントンいわく「全ての中心であり、クラブ随一の知名度を誇ったチャンピオンだった」というポドルスキ。だが、その立場を揺らがせたのは、他でもないイニエスタの加入だったようだ。
 
「ポドルスキがチームの中心にいたんだけど、イニエスタが来てから全てが一変した。彼らは喧嘩するようなことはなかったけど、お互いに話しに行くような親しい関係性じゃなかったよ」

 両雄の関係性を赤裸々に明かした32歳のFWは、イニエスタの人間性についても語っている。

「イニエスタは本当に謙虚だった。会長だろうと、用具係だろうと、分け隔てなくみんなと対等に話していた。誰のことも見くびってはいなかった。少しシャイだったけどね(笑)。でも、彼と一緒にやれたのは信じられないほどの経験だったし、本当に嬉しかった」

 また、インタビューでは、「日本からオファーがあればいつでも受け入れる」とJリーグ復帰に前向きなコメントをしたウェリントン。はたしてその日は、訪れるだろうか……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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