【湘南】6試合目にして掴んだ待望のリーグ初白星!鹿島撃破の要因は何だったのか?

2020年07月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

これまで出場機会の限られていたメンバーも躍動する

リーグ戦初先発となった岩崎(左)は守備にも奔走しながら前線で身体を張った。写真:徳原隆元

 ホームに鹿島アントラーズを迎えた前節、湘南ベルマーレは後半挙げたこの日唯一の得点を守り、1-0で勝利した。今季6試合目にして掴んだ待望のリーグ戦初白星だった。

 決して盤石な展開ではなかった。相手にボールポゼッションを譲り、セットプレーを含めて幾度かゴールに詰め寄られた。マイボールが繋がらず、パスミスから攻め込まれる場面もあった。だが守勢に回りながらも、J1デビュー戦となったGK谷晃生を中心に辛抱強く跳ね返し、鹿島に得点を許さない。「前半は少なくとも失点0でいきたいと思っていた」と浮嶋敏監督が振り返ったとおり、攻撃のリズムは掴めなかったものの、スコアレスで凌いでゲームをつくった。

 後半に入っても、湘南は粘り強い守備を無骨に続けた。そうして幾度か訪れたピンチを凌ぐと、66分にはコーナーキックから石原直樹が2試合連続となるゴールを沈め、先制に成功する。

 一方ビハインドを負った鹿島は終盤さらに攻勢を強めた。ゴール前の勝負に素早く持ち込み、フィニッシュの山を築いていく。だが湘南も、途中出場の岡本拓也が身を挺してシュートを阻むなど譲らない。またプロ初出場のDF畑大雅が持ち前の走力を活かして決定機を迎えたように、時にカウンターのナイフも忍ばせた。
 
 勝利を呼び込んだ選手たちのパフォーマンスに、浮嶋監督は目を細めた。

「あとひとつ寄せるとか、1対1で抜かれてももう1回戻ってカバーするとか、そういう部分をみんながよくやってくれた。湿度が高いなかで、ゴール前をしっかり凌ぐ部分もよく頑張ったと思います。圧勝や綺麗な勝ちではないが、ベルマーレらしい、いい戦いができた。総合力の勝点3だったと思います」

 指揮官が語ったように、決して綺麗な勝ち方ではない。ただ、ゲームを通して貫かれた粘り強いディフェンスは、湘南の戦いの根っこであり、紛れもなくこの日の勝利のポイントと言えた。

 過酷な連戦が続くなか、これまで出場機会の限られていたメンバーの躍動もまた頼もしい。J1初先発のFW岩崎悠人は、守備に献身しつつ攻撃に転じれば積極的に仕掛け、フィニッシュに持ち込んだ。今季リーグ戦初出場の馬渡和彰も、決勝点に結んだコーナーキックはもとより、サイドを上下動して攻守に走った。谷や畑も然り、それぞれが特徴を発揮しながらチームとしてやるべきことを遂行し、手にした勝点3だった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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