【札幌】町田戦は精彩欠く内容も守備に改善の兆し 開幕へクオリティの向上が課題

2015年02月20日 サッカーダイジェスト編集部

町田戦のスコアレスドローに「無失点でも内容は満足できない」と指揮官。

【札幌 0-0 町田】札幌のスタメン。

 2月18日から熊本県内で2次キャンプを張っている札幌が同20日、J3の町田と練習試合を行ない(45分×3本)、0-0で引き分けた。
 
 立ち上がりから町田にボールを支配される展開が続き、時折、カウンターから相手ゴールに迫る場面は作ったものの、全体的には五分五分もしくは町田に分があるように映る1本目だった。
 
 小野伸二が投入された2本目になって、ようやく小野のキープ力と、古田との巧みなパス交換などで左サイドを中心に好機を演出したが、決定的なフィニッシュには至らず。そして時計の針が進むにつれて、1本目同様に五分五分のゲームバランスに近づいていく。
 
「昨日も2部練習だったし、キャンプの疲労から身体が少し重かったというのも影響していると思う」とは試合後のバルバリッチ監督の弁。確かにセカンドボールをなかなか良い形で拾えず、自分たちから攻撃を仕掛ける場面では勢いがあるものの、ボールロストから守備に回り、リアクションの動きに変わると鋭さを欠いた。
 
 得点を奪うべく果敢に仕掛けた3本目などは、高いエリアからの積極的なプレスを見せたが、相手のテンポの良いパス回しにあっさりとかわされてしまうシーンが散見された。
「結果は無失点だったが、内容は満足できない。疲れている時こそ頭を使ってプレーをしなければいけない」
 と指揮官は自チームに手厳しかった。
 
 ただし、客観的な見地に立てば、悲観的な要素ばかりとは感じない。チーム全体としての組織的な守りという面では確かに物足りなかったが、パウロン、稲本潤一という最終ラインの主軸を負傷で欠いたなか、最終ラインが粘り強く相手の攻撃を封じていた。
 
 また、昨季終盤に相性が悪かった4バックのシステムの相手に対しても、SBの攻め上がりをある程度封じ、改善の兆しは見えている。
 
 およそ2週間後に控えたリーグ開幕までに今後、熊本の地でのトレーニングでフォーカスされていくのは「クオリティの向上」(バルバリッチ監督)だ。
 
「開幕戦に向けて徐々にトレーニングの負荷を落としていく時期になるが、そのなかでしっかりと質を高めていきたい」
 と指揮官は意気込んでいる。札幌は、2月22日にも長崎県・島原市で長崎と練習試合を行なう予定だ。
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