いまや北朝鮮でもプレミアリーグが絶賛放映中! 気になる人気チーム、そして莫大な放映権料は…

2020年07月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

これも代表チーム強化の一環!?

カタールW杯出場が至上命題の北朝鮮代表チーム。はたしてその結末やいかに!? (C)Getty Images

 海外からの映像やニュースに対して徹底したシャットダウンを敢行している北朝鮮。だがどうやら、欧州フットボールのテレビ放送は政府によって容認されているようだ。

 英紙『The Sun』は北朝鮮のメディア事情に詳しいマーティン・ウィリアムズ氏を直撃。同氏によると昨年末あたりから急激に北朝鮮国内でのイングランド・プレミアリーグの放送回数が増えているとのことで、コロナ禍でリーグが中断期間に入る前までは、1週間に4、5試合が放映されていたという。

 なかでも人気なのが、リバプールとマンチェスター・ユナイテッドの2チームだ。

「リバプールとマンチェスター・ユナイテッドの人気ぶりは相当なもの。ここ5試合で放映されたカードを見ても一目瞭然だろう。リバプール対マンU、マンU対ノーリッジ、マンC対エバートン、リバプール対ウルブス、マンU対マンCといった調子なのだから」

 とはいえ、ライブ中継などはいっさいなく、90分間を1時間のハイライトにまとめて放映されている。ウィリアムズ氏は「試合以外の情報がまるで提供されない。視聴者はリーグの順位表も知らないっままで観ているんだ」と説明。一方、「海外の政治的なニュースなどはすべて排除されるが、国家元首であるキム・ジョンウンがスポーツ好きということもあって、スポーツ放映に関しては緩和されている側面がある」と明かしている。

 
 では、プロスポーツ界でもトップランクに位置づけられるプレミアリーグの放映権料はクリアになっているのか。これについて同氏は「まず、北朝鮮側が正規の額を支払っているとはとうてい思えない」とバッサリ。ただ、「放映権を持つ韓国の会社が提供している可能性は否定できない。オリンピックの映像はその流れで、北朝鮮のお茶の間に届けられているからね」と付け加えた。

 金正恩委員長は北朝鮮サッカー代表の強化を厳命しており、ジュニア年代からの育成の重要性も認識しているとされる。どうやらプレミアのみならずチャンピオンズ・リーグ、イタリア・セリエA、ドイツ・ブンデスリーガ、フランス・リーグアンのゲームも随時放映されているようで、市民の間でよりサッカー熱を高めようという狙いがあるのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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