「クラブ史上最悪の船出」「得点はオウンゴールだけ」鹿島、まさかの公式戦6連敗でブラジル大手メディアもがく然

2020年07月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「無冠」の可能性にも言及

試合後の鹿島の面々も呆然としている様子だった。 写真:田中研治

 地球の裏側でも、その"異変"に驚きを隠せないようだ。

 鹿島アントラーズは7月12日に行なわれたJ1リーグ4節で浦和レッズと対戦し、0-1で敗れた。同クラブは今季、公式戦初戦となったアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のプレーオフでメルボルン・ビクトリーと対戦して敗れ(0-1)、ルヴァンカップの初戦でも名古屋グランパスに0-1で黒星を喫した。

 その後、Jリーグが開幕し、1節ではサンフレッチェ広島に0-3、2節の川崎フロンターレに1-2、北海道コンサドーレ札幌と対戦した3節は0-2で敗れ3連敗を喫し、さらに浦和に敗れたことでリーグ4連敗。公式戦としては今季6戦して全敗という記録を残している。

 この"異変"に反応したのが、鹿島と馴染み深いサッカー王国ブラジルの大手メディア『globosporte』だ。毎週のように日本のJリーグの結果を伝えているチアゴ・ボンテンポ記者は「カシマが、クラブ史上最悪の船出を迎えている」と、驚きを以って報じている。

「カシマアントラーズがここまで不調な開幕を迎えたことはかつてない。2020年の公式戦は6戦6敗。埼玉で、浦和に在籍するブラジル人選手のエヴェルトンのゴールで4試合連続の黒星を喫した。さらに悪いことに、カルロス・ザーゴ監督が率いるチームは、ゴールに向かってシュートを決めることができなかった。彼らの今季唯一のゴールは、皮肉なことに先々週の土曜日に川崎のレアンドロ・ダミアンに決めてもらったオウンゴールだけだ」

 得点力不足に強い懸念を示したボンテンポ記者は、さらに、「今季は新型コロナウイルスの影響で、降格はないと決定しているが…」とチームの無冠の可能性にも言及している。

「私が思い出したのは、ジョルジーニョが監督をしていた2012年のことだ。彼らはシーズンを3連敗でスタートしたが、4試合目でどうにか勝点3を獲得した。そして、その年は11位と、それまでのクラブで最悪の成績で終えている。だが、彼らは少なくともカップ戦で二冠(Jリーグカップ、スルガ銀行チャンピオンシップ)を制覇した。だが、今年はどうだ。すでにACLは敗退し、天皇杯に出場できるのはJ1リーグの上位2チームのみ。今年はリーグカップの可能性しかないかもしれない」

 鹿島は次節、18日にホームで昨季王者の横浜F・マリノスと対戦する。果たして、鹿島はブラジルに果報を届けることが出来るだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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