「純和風スタメン」「同時に4枚替え」神戸、フィンク監督が大分戦で見せた“積極采配”の意図は?

2020年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

10月再開のACL出場でさらに過酷な日程に

「長い目でこれからたくさんの若手を起用したい」と語るフィンク監督。写真:滝川敏之

[J1リーグ4節]大分1—1神戸/7月11日/昭和電ド

 3日間で2度目の九州遠征だった。ヴィッセル神戸は新型コロナウイルス感染防止の観点から、7月8日に行なわれたアウェーのサガン鳥栖戦後、一度本拠地に戻り、再び大分まで遠征に来ていた。

 そのため、神戸は前節から半数以上となる6選手を入れ替えて試合に臨んだ。4-1-2-3の布陣で、GKに飯倉大樹、DFは右から藤谷壮、菊池流帆、大﨑玲央、酒井高徳。MFは山口蛍、安井拓也、郷家友太。前線の3枚は田中順也、藤本憲明、古橋亨梧という11人全員が日本国籍の選手という"純和風"な先発の顔ぶれになった。

 試合後の取材に応じたフィンク監督は、「3日間で2度目の九州遠征。さらに今シーズンは、8月にも連戦が待っています。だから今日出場したような若い選手たちが8月の連戦に出ても大丈夫なように、チャンスを与えたかった。私は彼らを信用しているというメッセージを伝えたかった」と若手選手たちの起用理由を説明した。
 
 さらにフィンク監督は今季限定の、5人に増えた交代枠も有効活用。75分に一挙に4選手を同時に投入した。これについては、「フレッシュな若い、走れる選手を入れようと思った」と過密日程を考慮して先手を打って積極的に采配を振るったことも明かした。

 その一方で、「休める選手は休む必要があると思う。我々には今後ACLも開始される」と今後も見据えるフィンク監督は、アンドレス・イニエスタやセルジ・サンペール、ダンクレーなどは今季初のベンチ外としている。

 8月中旬から9月にかけて毎週のように平日開催の試合が予定されいる。さらにACLに出場する神戸は、中断中のACLのリーグ戦が10月に再開し、23日から11月1日の10日間に4試合が組まれている。

 今シーズンを戦い抜く上でも、フィンク監督の積極采配で今日先発となった安井や菊池、郷家などの若手のブレイクが必要となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【J1第4節PHOTO】大分1-1神戸|前節からそれぞれ6人のスタメンを入れ替えた大分と神戸は、1-1の引き分けに終わる
 
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